2014年9月10日 (水)

スクールカーストとイツメン

この夏、少しだけカウンセリングの勉強ができました。その中で次のキーワードについて考えました。

○スクールカースト
○イツメン
○ぼっち

これは一般論になりますが、子どもたちの中には、顕在的または潜在的に「スクールカースト」と言われる組織図が形成されているようなのです。

「カースト」とは、ご存知のように「カースト制」のことです。歴史の時間に習った人もいると思いますが、インドにあった「カースト制」、つまり階級制度のことです。

学校における「カースト」とは、「目立つ生徒・中心的な生徒」がそのピラミッドの頂点部分に存在し、「目立たない生徒」がピラミッドのボトムのところに存在しているというものです。その中間層にも、「どちらでもない生徒」が存在しているそうです。

「イツメン」というのは、「いつも一緒に学校生活を送るメンバー」を意味し、「親友」とは異なり、「ボッチ」(一人ぼっち)にならないために、いつも一緒に行動するメンバーのことのようなのです。

「イツメン」の中には、年度が変わるときに「イツメン解散式」というのがあり、解散後は連絡もとらなくなる場合もあるそうなのです。メールやLINE、携帯電話の情報は「解散式」の時に削除することもあるそうです。

子どもたちは「ボッチ」になることをお互いに怖がっているそうなのです。「ボッチ飯よりも便所飯」というフレーズもあるそうなのです。つまり、一人ぼっちでお昼を食べるよりも、トイレの個室で一人きりでお昼を食べた方がまし」という考えです。

このようなキーワードについて、私たち教員は考えて、どのような行動が取れるか模索していく必要があるようなのです。

これからの教育事情を考えていく時、これらのキーワードについて、考えていくことがとても大切であると感じています。

個人的には、クラスで目立つ生徒や中心的な生徒と協力して、どのようにクラスやグループをより良いものにしていくかを考えていく必要があると感じています。

今回の研修は、「日本の学校」における一般論として学びました。教育全体を考えた時、これから、真剣に考えていかなければならないことだと思います。

これからしばらく、自分のテーマにしていきたい事柄だと感じました。

2011年3月 8日 (火)

卒業式後のホームルームで語ったこと

卒業式のホームルームでは学級通信に書いたメッセージを読ませていただきました。

保護者の皆様へ 

 本日は保護者の皆様にとりましても、卒業式ですね。お子様のこと、まだまだ心配が絶えないかとは思いますが、高校を卒業するこれからは、半ば「社会人」となり、いよいよ皆様のもとから精神的に巣立っていくことと思います。
小学校・中学校・高校という枠組みの中での「学校生活」を卒業し、自分で学びの分野を選択し、自主的に勉学を究め、責任ある行動が求められるようになります。そのような意味から、皆様におかれましても、本日は、「卒業式」になるかと思うのです。
立 派に成長し、高校卒業の時を迎えたお子様の立派な姿をご覧になり、いかが思われますか?覚えていますか?この子たちを授かったことが分かったあの日の喜び を。覚えていますか?初めて抱いたこの子たちの温もりを。覚えていますか?夜泣きがひどくて、なかなか眠らなかったあの夜のことを。覚えていますか?高熱 を出し、心配しながら病院に連れて行ったあの日のことを。覚えていますか?予防接種を受けるのを恐がり泣いていたあの日のことを。覚えていますか?歯茎か ら永久歯が顔を出したのに気づいたあの朝のことを。覚えていますか?初めて背負ったランドセルが大きく感じ、「大丈夫なのか?」と気がかりになったあの日 のことを。
私にはこの春、幼稚園を卒園し、小学校に入学する娘がいます。娘と共に歩んできた6年半の日々。その中には、実に様々なシーンがありま す。中でも、この3年間で味わったシーン、そのたびごとに、「1組のみんなと保護者の皆様の間にもこのようなシーンがあったんだろうな。そのとき、保護者 の皆様は、どんな思いになったのだろう」と思いを巡らしてきたものです。
振り返ってみますと、皆様それぞれに、忘れられないシーンや感慨があるこ とと思います。18年間もの長い年月の中での子育て、本当にお疲れ様でした。私は皆様のことを、6歳になる娘の父親として、心から尊敬します。この教室に いる誰もが思いやりのある子たちです。周囲の人々の気持ちを考えて行動できる子たちです。しっかりとした意志があり、地道に努力できる子たちです。おごり 高ぶることなく、謙虚に自分の力や資質を理解し、行動できる子たちです。
過大評価だと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。無理もありませ ん。子どもたちはまだ、親への「甘え」や「照れ」のようなものがある成長過程にありますから、特に、親に対しては「子どものまま」の振る舞いをしているか もしれません。我が儘なことを言ったり、ろくに返事をしなかったりという場合もあるかと思います。それは、親である皆様にだけしかできない「甘え」なのだ と思います。
お子様は立派に成長してきました。担任である私の前ではもちろん、学校生活全体において、きちんとした社会的な振る舞いができる子た ちです。自信をもって社会に送り出すことができる子たちです。私を気遣ってくれもします。「いつも、ありがとうございます」「忙しいところ、すみません」 「今、お時間、大丈夫ですか」。ちゃんと相手の立場に立って行動できます。これらは、18年間かけて注がれた皆様の「愛情」に裏打ちされたものであると確 信しています。
また、私との二者面談の中では、皆様に対する感謝の気持ちを示してくる子も実に多かったのです。このことも覚えておいていただきた いと思います。「親に迷惑をかけたくない」「親も心配してくれている」「親が○○だと言ってくれたんです」など。そのような場面に出くわすたびに、「私も 皆様のような親になりたい」という思いを強くました。
私は、もしかすると、相当幸せな存在なのかもしれません。「愛情」に裏打ちされたこの子たち のきちんとした行動を一番先に、しかも、一番近くで見られたのですから。皆様がそれを実感できるのは、この子たちの親に対する「甘え」や「照れ」が完全に 消える頃でしょうから、もう少し時間がかかるかもしれません。
さて、担任として、一生懸命に取り組んで参りましたが、至らないところがたくさん あったはずです。どうぞ、おゆるしください。そのような中でも、本校の教育活動に対しまして、ご理解とご協力を賜り、ありがとうございました。そして、こ んなにも素敵な子たちに巡り合わせてくださり、本当にありがとうございました。

私の大切な教え子たちへ 

 2011年3月1日。今日は卒業の日ですね。この教室で、みんなの前で話をするの、これが最後になりますね。学校があって教室がある。教室には生 徒のみんながいて、担任の私がいる。生徒のみんなは、毎朝、教室のドアを開け入ってくる私の表情を確認する。そして今日1日がどんな1日になるのか予想す る。そして、同じ空間、同じ時間を共有する。何でもない毎日、当たり前に過ごしてきた毎日が、今では手の届かないところに遠のいてしまった宝物のように感 じます。今、こうして同じ空間と時間を共有していますが、これが最後なんですよね。そう考えただけで、胸の中がぎゅっと締めつけられそうです。これが最後 の話になるのだから、私は真剣に語りたいと思います。どうか、心に刻んでください。
 リアクションが多く、個性豊かでとても明るいクラス。話を真 剣に聞いてくれて、受け止めてくれる。たくさんのリアクションの中で、みんなを笑わせながら、されど、真剣勝負で授業ができたこと、とても嬉しく思ってい ます。そして、みんなの青春時代の貴重な3年間を傍らで応援させていただけたこと、感謝しています。
 「みんなが、私と出会えたことは本当に良かったことなのか。私で良かったのか…」。
  3年間の日々の中で何度も自分に問いかけてきたフレーズです。私が新人の担任だった頃、学園祭が終わった後、クラスのみんなと馬鹿騒ぎをして、上司にこっ ぴどく怒られたことがありました。学校に焼きいも屋の車を呼んで、これまた怒られたことがありました。みんなと、新人時代の私が出会っていたら、どうなっ ていただろう。「出会ってみたかった」という思いがあります。
 同時に、私が50代後半になったときに出会ってもみたかったと思います。この頃に なれば、人生の中で様々なことを経験し、その教訓をたくさんみんなに語ることができたかもしれません。ことばにも深みが出ていたはずですし、すぐに熱くな らずに諭すようなアドバイスができたはずですから。
 しかし、それらは反実仮想の世界です。現実は、30代前半の私とみんなが運命的にこの学校で出会ったということ。半人前の私の姿やことばから、一つでも二つでも、何でも良いのでつかみ取ってくれたのなら幸いです。
 先日読んだ本にこんなことが書かれていました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
小才は縁に出会って縁に気づかず、
中才は縁に気づいて縁を生かさず、
大才は袖すり会うた縁をも生かす   (柳生石舟齋)
  世の中には縁があるにもかかわらず縁を生かせない人、縁に気づかない人がたくさんいる一方で、わずかな縁を生かせる人もいる、という意味です。出会いは人 の人生を変えます。人の歓びで最もすばらしいのは、よい人とのご縁ではないか、私はそう思っています。よい縁はさらによい縁生み出します。よい縁をつくる ためには、和み、謙虚さと感謝の気持ちが大切です。縁を大事に思う気持ちが、縁となり、つながっていくのですから。
『空の上で本当にあった心温まる物語』より 
三枝枝里子 著 
あさ出版(2010年10月発行)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 人は人の影響を受けて成長していくものです。どうか、これからも人との関わり、人との出会いを大切にしていってください。これまで出会った人々との絆を大切にするとともに、これから出会う人々との絆も構築していってください。
ところで、人生は良いことばかりではありません。いやなこと、辛いこと、苦しいこと、それが全体の多くを占めているのではないでしょうか。いやなこと、辛いこと、苦しいことに出くわしたとき、何かに躓いたとき、どうか、空を眺めてみてください。
この空は繋がっています。
この学校で出会った友だちと繋がっています。
大切な人たちと繋がっています。
そして、私たちとも繋がっています。
空を眺めながら、この高校で過ごした日々、思い出してみてください。きっと、未来へのヒントが隠されているはずですから。同じ空の下で、それぞれ、頑張っていきましょう。
そ れから最後に宿題です。それは「親への感謝、家族への感謝の気持ちを忘れないこと」です。この年頃だから、親への反発があるかもしれません。親の意見を素 直に受け入れることができないこともあるでしょう。私もそうでした。恥ずかしながら、子どもが生まれ、成長を見ていく中で、やっと、「親はどれだけ子ども のことを心配しているか」が分かってきました。自分の力で生活できるようになってからで良いですから、たくさん親孝行、家族孝行してください。それが、 18年間育ててもらい、高校卒業の日を迎えられたことに対する恩返しになりますから。絶対、忘れないでください。
まだまだ、語りたいことがありますが、そろそろまとめます。
卒業、おめでとう!
人との出会い大切にし、豊かな人生を歩んでください!
辛くなったら空を眺めてください!空はみんなと繋がっていますから。
同じ空の下で、みんな懸命に生きているのですから。
私は、毎朝空を見て、「今日も1日、みんなが素敵な1日を過ごせますように」と願い続けていきます!
たくさん親孝行、家族孝行してください!
私のことも忘れないで!
私は、大好きなみんなこと、絶対忘れないから!
今まで本当にありがとう!
卒業おめでとう!
じゃあ、また会いましょう!
さようなら!
――2011年3月1日 卒業の朝に―― 

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2011年1月23日 (日)

英語を教える私に示唆を与えてくださったインタビュー

土曜日のInternational Herald Tribuneを読んでいたら朝日新聞の英語版に大変ためになるインタビューが載っていました。立教大学の鳥飼玖美子先生のインタビューでした。

タイトルが「Japan needs new paradigim of English education」。日本語に訳すと「日本は英語教育の新たなパラダイム(方法論・対応策)が必要だ」になるだろうか。

記事の全文は、朝日新聞のホームページに出ていたので、リンクを貼らせていただきます。
http://www.asahi.com/english/TKY201101210361.html

「英語が国際的な共通語となっている今、私たち英語の教員に求められているのは、英語を学ぶ子どもたちを、アメリカ人やイギリス人の英語力に近づけ るのではなく、世界中の人々とコミュニケーションを円滑に行えるようにする力を身につけられるようにすることである。インタビューを読んで、私はこのよう な考えになりました。

英語のネイティブスピーカーのように、lとrのサウンドをきちんと使い分けられるようにすることではない。それよりも、国際的な共通語としての英語 を身につけられるようにすることであると感じました。そのためには、必要最低限となる文法事項はマスターし、その上で、円滑なコミュニケーションを図るた めのコミュニケーション能力をつけていくことであると感じました。

とくに感銘を受けた部分は次のところです。本文から抜粋させていただきました。

Come to think of it, many conversations in English take place between non-native speakers of English who are not proficient in the language. A typical conversation may begin like this: "I'm sorry I don't speak your language. I wish I could." "It's for me to apologize for not speaking your language. But we can at least try to understand each other in English, can't we?"

Japanese can speak English like typical Japanese, and Chinese can speak their version of English, and they can still communicate with each other so long as both parties stick to the basics or "core" of what is English as a universal language.

私なりに訳してみると…

考えてみますと、英語での多くの会話というのは熟練していないノンネイティブとノンネイティブの間で行われています。典型的な会話はこんな感じで始 まるかもしれません。「すみません。私はあなたの国の言葉を話せません。話せれば良いのですが。」「それは相手の国のことばが話せないことに対するお詫び なのです。しかし、私たちは少なくとも英語でお互いを理解しようとすることが可能ではないでしょうか。」

日本人は典型的な日本人の英語で英語を話すことができますし、反対に中国人も典型的な中国人の英語で英語を話すことができるのです。そして両者は、世界共通語としての英語の基礎的な部分つまり「コア」の部分を柱にしておけば、コミュニケーションを図ることができるのです。

ちょっと、訳がおかしいかもしれませんが…。

私自身、ネイティブの英語に近づきたいと思い悪戦苦闘し、しかし、近づけることができない現状にぶつかっていました。生徒の前でネイティブに近い英語を披露できることが英語教師の究極の目標だと思っていました。

しかし、この記事を読んで、そうではないと考えるようになりました。これからは、変なコンプレックスを持たずに、多少、おかしな発音や表現になってしまっても、コミュニケーションができるところを見せていこうと考えました。

大変、参考になる記事でしたし、刺激的な記事でした。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2011年1月16日 (日)

2011年度センター試験 英語の問題を解いてみました(自分なりの分析・リスニング問題)

2011年度センター試験、英語の問題を解いてみました。リスニング問題について、個人的な分析をしてみたいと思います。

〈第1問〉短い対話 ※難化
 問1、問3、問4、問6では混乱した人が多いのではないかと思います。最初から迷うような問題が入っていたの で動揺してしまった人も多いのではないかと思います。問1では、「何時?何時?」ってなってしまった人が多いはずですし、問3についてはright before(「すぐ前」という意味)で解釈するのは難しかったはずです。地図の問題ですと、rightっていう単語が聞き取れたならば、「右」って解釈 してしまうと思うのです。答えを②に選んだ人が多いはずです。それから、問4のディスカウントチケットの料金についても難しかったと思います。そして、問 6は、「プール」って聞き取ってしまった人が多いと思うのですが、いかがなものでしょうか。

〈第2問〉対話に続く応答 ※例年通り
 この問題は例年通りという印象。焦らずに解答すれば答えやすかったはずです。第1問とのギャップが激しいと感じました。

〈第3問〉A短い対話→質問に対する答え選ぶ B長めの対話→質問に対する答えを選ぶ ※例年通り
 Aでは問16が難しかったように思います。Bでは問19が難しかったと思います。ItalianとPolishは候補から外せても、EnglishとFrenchで迷うところです。

〈第4問〉A短い説明→質問に対する答え選ぶ B長めの説明→質問に対する答え選ぶ ※例年通り
 Aでは問21が難しかった印象です。Bではnursery rhymesという単語に動揺せずに、全体から推察できれば動揺しないで済んだかもしれません。

全体として、第1問が難しくなっている印象です。最初から迷う問題が出て動揺してしまった人にとっては、大変だったと思います。

全体的には例年通りといったところでしょうか。ただ、平均点は若干下がるような気がします。

先ほどの記事に続き、リスニングの分析も自分なりにやってみました。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2011年度センター試験 英語の問題を解いてみました(自分なりの分析・筆記問題)

さっそく、2011年度のセンター試験、英語の問題を解いてみました。自分なりの分析をしてみたいと思います。

全体としては、筆記試験の形式はマイナーチェンジにとどまったかなという感じ。これまで、大6問の最後の問題で(3つのパートに分ける問題)が出題 されていましたが、今回はそれがなくなり、それぞれの段落の要旨を順番に並べるという問題に変わっていました。これは、受験生にとってはやりやすくなった かもしれません。これまで、出されていた形式の対策をするのが難しくていつも悩みの種だったのですが、それがなくなりました。

さて、第1問から問題の分析をしてみたいと思います。

〈第1問〉A発音 Bアクセント ※やや難化
 選択肢で使われている単語が若干難しい印象を受けました。couch monarch ostrich。この辺りの単語は発音を推察して解かなければならなかったと思うので、大変だったのではないかと思います。

〈第2問〉A文法・語法・語彙 B対話文 C整序問題  ※例年通り
 まずはAの文法・語法。問4のin flightという熟語が連想できたかな。問10の譲歩の意味をを示すifができたかな。こんな感じがします。難しい問題と基本的な問題のギャップが大き いと言えます。ただ、全体的には昨年と同じくらいの難易度だったのではないでしょうか。

 次にBの対話分です。問3のIt'll be the trip of a lifetime.を選ぶのが少し難しかったかもしれません。消去法で行かないと行けないかと思います。他の問題はあまり難しく考えずにやっていけば、得点できたのではないかと思います。

 そしてCの整序問題。問2のcall 人 inという表現は難しかったのではないかと思います。問1は関係代名詞の省略が分かればできるかと思います。問3はhelp 人 原形がスムーズに連想できればつくりやすかったと思います。

〈第3問〉A意味推測 B要約 C空所補充 ※例年通り
 Aについて、文の前後から推察しやすい問題と言えます。comprehend(理解する)という単語が覚えられていれば解けたと思います。

 Bについて、若干形式が変わっていました。今まででしたら、進行役の方が意見の要約をしていたのですが、今回はパネリストが前の人の意見を要約し ている場面が見られました。ただし、従来通りの対策をしておけばそれほど混乱しなかったのではないかと思います。ただ、notがは要されており、焦ってし まった人にとっては混乱の基になったと思います。

 Cについて、例年通り、やや難しい問題だったように思います。batikというインドネシアの伝統的な布についての話でした。なじみが薄い人も多かったと思うので、推察が難しかったかもしれません。しかし、前後関係をうまく読み解き、正解に導いて欲しいところです。

〈第4問〉A図を使った説明 B広告文 ※やや易化
 Aについて、問2で足し算をして選択肢を検証しなければならないところがありましたが、焦らずにやればできたと思います。ただ、焦ってしまった人にとっては、ミスしやすいところだったと思います。(問2)そのほかの問題は解きやすかったと思います。

 Bについて、日本人の学生向けの英字新聞の購読に関する広告でした。ビジュアル的なものを読み取るというよりは、広告文の内容を大枠で把握できる 力が求められていたように思います。問1、振込用紙(のようなもの)をインターネットを通してプリントアウトし、それをコンビニに持って行き、料金を支払 うというもの。コンビニで料金を支払ったことのない高校生が多いと思うので、ちょっと苦戦したかもしれません。

〈第5問〉イラスト問題 ※やや易化
 交差点などにおける車の動きを中心に対策を講じてきましたので、それに比べてイラストがかなりシンプ ルになったという印象です。ただ、文章が、「買った、買わない」の話であるほか、仮定法を用いた表現(「実際には実現できなかった」)に気づけたかどうか で解答が分かれてしまう可能性もあります。しかし、昨年までに比べればだいぶシンプルになった印象です。ただ、文章量が増えました。

〈第6問〉長文読解 ※やや易化
 文章量が減りました。それから冒頭でも書きましたが、最終問題に変化がありました。対策の中で苦戦してい た受験生にとってはほっとできたかもしれません。ただ、文の柱になる単語がrodent。齧歯類(げっしるい)という意味の単語ですが、文の前後の内容か ら、なんとなく推測して読むことができた人にとってはやりやすい問題となったと思いますし、rodentに引っかかったまま読み進めることになった人に とっては苦戦したかもしれません。ただ、パラグラフごとに問うている設問が多くあり、「なんとなかった」という印象の人も多いのかと思います。

筆記試験についての私なりの分析は以上です。あくまでも個人的な分析ですので。

全体的な難易度について、また、平均点が上がるか下がるかなどについては、何とも言えません。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年12月18日 (土)

〈メモ〉今日の学年集会で話したこと

今日は学年集会がありました。3年生の年内最後の学年集会。推薦入試やAO入試等ですでに進路が決定している生徒、これからセンター試験や一般受験に臨む生徒が一堂に会する中でスピーチしなくてはならず、全員の心に響くように自分なりに工夫したつもりです。

二人の卒業生の頑張りを例に挙げさせていただきました。

一人目は指定校推薦で大学に進学し、その後、大学院へ行き、来年の4月から某大手のIT企業(検索エンジンで有名なところです)への就職を内定した教え子の話。

二人目は一般受験で大学に進学し、大学院へ行くかどうか迷った末、就職を選び、来年の4月から某大手の自動車メーカー(自動車と言ったらまずこの会社の名前が出てきますね!)に就職を内定した教え子の話。

二人には共通点があることを話しました。就職を決めてもそれで有頂天になることなく、就職してからに思いを馳せ、努力を続けているところです。

そこから何がゴールなのか?という話に持って行きました。結論としては、人生のゴールなんてないんじゃないかということです。あるのはハードルなんだと思うという話。いくつものハードルが続いていくのが人生なのかな。という話をしました。

だから、大学や専門学校、就職が決まって、有頂天になっているっていうのは、大きな間違い、これからも努力していかないといけないという話をしました。

そして、これから一般受験に向かう生徒に向けては、どれだけ勉強すべきかという話をしました。勉強は時間じゃなくて、質だとよく言いますが、その話だとか なり漠然としてしまい、実感がわかないと思ったのです、時間じゃなくて、質だという前提のもと、あえて、時間でアドバイスしました。

国立型の生徒は、5教科6科目、5教科7科目の受験が待っています。1日1科目あたり2時間勉強したとして…

2時間×6科目=12時間
2時間×7科目=14時間

が必要。でも、人間だもの、そうは言っても10時間から12時間が限界だろうと言いました。

私立型の生徒は、1日1科目あたり3時間勉強したとして…

3時間×3科目=9時間

が必要。でも、人間だもの、そうはいっても8時間程度になってしまうだろうと言いました。

どの生徒もよく聞いてくれていました。
終わってから何人かの先生に誉められました。

「先生の話は組み立てが上手。分かりやすい。」
「みんな顔を上げて聞いていました。集中して話を聞かせるの上手です。」

嬉しかったです。でも、一番は生徒たちが本当に熱心に話を聞いてくれたことです。
今日のアドバイスを少しでも参考にして、残りわずかとなった高校生活、1日1日を大切にして欲しいと思いました。

思えば、2年9ヶ月前、思いもよらない人事が発表されました。学年の副主任に命じられました。それから、主任のお手伝いをしながら、ものすごいスピードで 駆け巡ってきたように思います。色々な方に助けていただき、支えていただきました。そして、主任とは様々な立場で一緒にお仕事をさせていただいて、6年目 になります。今年、主任は定年退職を迎えます。

あと3ヶ月、この学年の最終章が良い形になるように頑張っていきたいと思います。

2010年10月 6日 (水)

〈メモ〉国際的な学習達成度調査 PISAとTIMSS

国際的な学習達成度調査にPISAとTIMSSがあります。

前者は、いわば「暗記型」「受験型」の学習達成度をみるのに適した調査と言えます。日本は比較的高いレベルにあります。

後者は、知識活用能力を測ることができる調査です。思考力や判断力が試される調査と言えます。日本はそれほど高くないレベルだそうです。

知識基盤社会を生き抜くためには、後者の力が求められると言えます。もちろん、前者の力も必要ですが。

2010年10月 5日 (火)

学習指導要領改訂の背景

平成25年度から新学習指導要領の基で教育活動が行われます。その背景、とりわけ英語教育の強化の背景についてまとめてみたいと思います。私見の部分もありますので、ご了承ください。

この数年の内に、社会状況は大きく変化しました。これまでは、特に、ビジネスの分野においては大量生産が重視されてきました。いかに効率よく生産で きるか、企業は様々な試行錯誤を重ね努力してきたのです。そのため、機械化やオートメーション化の実現が大きな目標とされてきたように思われます。

ところが、ITがますます広がるにつれ、世の中は「知識基盤社会」の構築が求められるようになってきました。ポスト産業主義社会、高度知識社会、生涯学習社会といったものがキーワートとして浮上するようになりました。

教育の分野においても欧米型の教育から、フィンランドの教育に代表されるような「北欧型」へスイッチしつつあります。暗記型の教育、受験型の教育か ら、思考力、判断力を強化し、知識を活用する能力を向上させることに重きが置かれるようになりつつあります。また、自分の考えを分かりやすく表現する力や コミュニケーション力も求められています。

新学習指導要領もこれからの点を念頭に置き、作られたようです。英語では、言語活動の充実に重きが置かれているように思われます。英語を用いて、様 々な国の人々と活発にコミュニケーションをとり、グローバル化された世の中を生き抜いていけるような教育が求められつつあるのです。

英語教育においては、新学習指導要領に定める語彙数が大きく増加することになります。現行では、中学校で900語、高校では1,300語を習得する と定められていますが、新学習指導要領では、中学校で1,200語、高校で1,800語を習得すると定められています。だだし、中国や韓国の英語教育に比 べれば、これでも、「緩やか」と言わざるを得ないところがあるのが実情です。中国や韓国では、これ以上の教育が施されているのです。

もちろん、グローバル化への危機感、つまり、ナショナル・アイデンティティの喪失に対する懸念もありますので、こうした点もケアしていかなければならいません。すなわち、伝統や文化に関する教育の充実、道徳教育の充実も、同時に、求められているのです。

学習指導要領の改訂の背景、他にもありますが、私が関心を寄せている主なポイントは以上のような点になります。

2010年10月 3日 (日)

つなげる力(書評)

藤原和博著
文藝春秋(2008年9月発行)

かつて杉並区立和田中学校の校長先生を務められた藤原和博氏の著書。この本を読んでやっとシステムや理念を理解し、共感することができたのですが、マスコミの報道的には、公立中学校が大手学習塾と提携して夜間の学習を行ったことで話題になりました。「夜スペ」ということばが新聞やテレビを駆け巡りました。記憶に新しい話題ですよね。

この本には、「夜スペ」のコンセプトやこれを立ち上げた背景などが書かれており、これを読めば納得できるものでした。簡単には説明できる企画ではなかったのだと思いました。マスコミはインパクトを与える報道をする傾向にありますから、出来事を端的に伝えようとしてしまう傾向にあります。すると、「誤解」を招いてしまう場合があるということ。

企業だけでなく、学校にも、「イノベーション」が必要な時代がやってきたなと思いました。既成概念だけにとらわれていると時代に乗り遅れてしまうというのを実感しました。新基軸を開拓していかなければならないと私自身感じました。

そのほか興味深かったのは「第3章 正解のない問題に取り組む」です。
以前、ブログ「教職を目指す皆さんへ」にも書きましたが、ここでは、TIMM型教育とPISA型教育の議論がされていました。TIMM型の教育から、PISA型の教育への大転換が求められているということを認識させられる章でした。

著書の中にもこのような形で説明がありました。

※従来型の学力
・読み書きソロバンの早さと正確さを基礎にした学力(多くの読者が主要教科の「学力」というときにイメージするもの
・正解を導くチカラ
・記憶力に依存して正解をどれだけ多く知っているかで勝負がつく
・情報処理力

※PISA型学力(未来型の学力)
・PISA(フィンランドが世界一)で問われる読解力や数学的なリテラシー
・世の中との関係でどれだけ試行錯誤したか、問題解決したか、思考技術を身につけているかで勝負がつく
・情報編集力

私は、完全に「従来型」での教育を受けてきました。その人間がPISA型の教育を施さなければならないのです。難しい使命であると感じています。私自身の意識を大きく転換しなければならないのです。



人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

〈アイディア〉「文化・風習科」の必要性

中学校と高校に「文化・風習科」という科目を設けてみてもよいのかな…。というアイディアがひらめいてしまいました。

何が常識で何が非常識なのか、何か正しくて何が間違っているのか…という議論が起こることを承知した上でなんですが…

これまで重んじてきた日本の文化や伝統を学んだり、それに根ざした風習を学んだりするべきなのではないかと感じています。

外国人の方とやりとりをする際、必ずと言って良いほど日本文化、伝統、風習の話題になります。
「御神輿って何?」「どうして畳があるんですか?」「どうしてうなづくの?」とか…。
挙げればきりがないのですが…。

いくら英語ができても、日本のことをよく知らなければ答えられないのです。グローバルな人間になるためには、これらのことをきちんと説明できるようにしておくことが大切なのだと思います。

それから、こういうことも教えた方が良いのかもしれません。
「結婚式でお祝いを包む際、ピン札にする」「奥が上座」「名刺交換の際、相手の名刺を名刺入れの上に置く」など。
こちらもほかにもたくさん例は挙げられます。

意外とこういうのを知らない人が多いんです。もちろん、何が常識、非常識という議論はあるのですが…。

新たに「文化、風習科」という科目があった方が、社会人になってから役に立つように思います。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年9月 2日 (木)

平成25年度から実施の新学習指導要領

平成25年度から実施の新学習指導要領。高校の英語の科目が大きく変わるのです。

これまで、

英語Ⅰ
英語Ⅱ
リーディング
ライティング
オーラル・コミュニケーション

などの科目で構成されていたのが、平成25年度から、次のような科目になります。

コミュニケーション英語基礎
コミュニケーション英語Ⅰ
コミュニケーション英語Ⅱ
コミュニケーション英語Ⅲ
英語表現Ⅰ
英語表現Ⅱ
英語会話

各学校では、これから本格的に、どの科目を何時間時間割に組み込むか、学習指導要領に基づき、どのような授業体制を組むのかの議論に入ります。

今回、コミュニケーション英語Ⅰという科目が必修科目になるので、これについてはどの学校でも時間割の中に組み込まなければなりません。その他の科目については、学校の実情に合わせて選ぶことができるのです。

ちなみにコミュニケーション英語基礎というのは、中学校の学習内容と高校での学習内容の橋渡し的な科目と言えます。今回、このようないわゆる「橋渡 し科目」を設けたことは、個人的には大きな改革になっているように思います。高校の実情として、基礎基本の確立の必要性が高まってきていると思いました。

新学習指導要領(主に英語)のコンセプトについて、私がこれまで様々な情報をキャッチして理解したものをどこかでまとめてみたいと考えております。(私見も入ると思うのですが…)

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年8月12日 (木)

教員免許更新講習会を受けて (思ったこと・考えたこと)

8月は教員免許状更新講習会をたくさん受けています。合計30時間の講習を受けなければなりません。1日6時間、それを5日間やるのです。1日の終わりには試験を受けます。基本的に30分という制限時間があり、ほとんどが論述式の試験になっています。

34歳、44歳、54歳の人が対象になっています。3つの年代の方々が同じ空間におり、一緒に講義を受けたり、ディズカッションをしたり、役を決めてシェークスピアのワンシーンを演じたりと、様々な内容になっています。

休み時間に他の先生方(知らない先生方)が話しているのが耳に入ってくるのですが、よく聞こえてくるのが、「こんな忙しい時期にいい加減にしてくれよ」とか「訳が分からない」とか「どうせ、数年でこの制度自体が廃止になってしまうんだろう」みたいな愚痴的なものでした。

でも、私はちょっと違うんです。受ける前は「忙しいのに…」という思いがあったのですが、実際、受けてみると、結構、興味深いのです。同僚の先生も同じことを言っていました。面白い。

教員として現場を体験された方の講義、現場を体験されたことがなく、研究者として教育問題に取り組んで来られた方の講義、それぞれ、面白かったで す。教員としてのキャリアがある方の場合、ご本人の経験から生み出された教訓が多く含まれていました。一方、教員としてのキャリアがない方の場合、一見、 現実離れしているように思われますが、とても客観的に、冷静に分析されており、これもまた現場で悪戦苦闘している私たちに多くの示唆を与えてくれました。

具現化された講義と抽象化された講義、どちらもとても興味深く、勉強になりました。教育問題を解決していくにあたっては、現場の声とともに客観的視点での分析も必要だと思いますので、双方の講義を受けられたことはとても良かったと思っています。

教員免許状更新講習会、あと1回あるのですが、ここまで受けてみて、私自身の将来について深く考えることができました。(今も考え中ですが…)

このまま、教師を続けていくとしたら、教育問題に対してどのようなアプローチができるのか。

いつか大学院に行き、最終的には研究者になって、教育問題の解決に尽力してみたいという気持ちも生まれているのも事実です。

10年間、高校の教師として仕事をしてきました。良かったこと、悪かったこと、様々です。その前には大手の進学塾で講師をしていました。これらの経験が、大学院に進学した時に活きるような気もしています。

私は、教育のバリアフリー化やユニバーサルデザイン化をテーマに考えていきたいと思っています。人には、様々な心身のコンディションがあります。 「障がい」を持っている方もいます。また、経済的なコンディションも異なります。これらのコンディションが教育を受けにくくしてしまってはならないと考え ています。

それから、学校と地域の関係を再構築できるような取り組みをしてきたいとも思っています。かつては地域と共に学校はありました。地域が学校を育てる 土壌もありましたし、学校が地域に対して様々なアイディアを提供してもいました。しかし、今では、その関係が希薄になっているように思います。

「地域=学校」でないと、地域が子どもたちを育てられないと思うのです。新しいものを取り入れつつ、かつてのような地域と学校の関係を取り戻せないかと考えています。

自分の内に秘めていた思いをこうして言葉に出すことができるようになったのも、今回の教員免許状更新講習会を受けたらからだと思っています。

今回の講習は、私自身をインスパイヤーしてくれるものとなっています。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年7月28日 (水)

三者面談の極意 机を6つ用意する 机を離す

Img_0233 夏休みに入り、三者面談が行われているところが多いと思います。私自身も、先週と今週、三者面談を実施しています。

三者面談の際、かしこまり過ぎた雰囲気になってしまうと、生徒や保護者の意見や考えが引き出せなくなってしまいます。ある程度、話しやすい雰囲気をつくることが大切なのです。

数年来、工夫を重ねて来ましたが、その一つに、机の配置があると思います。私は、ゆったりとした雰囲気の中で話せるように、机を横に3つ並べるよう にしています。向かい合わせにも3つ並べ、最大で6人が座れるようにしています。さらに、向かい合わせの机の間に、数十センチの隙間を空けるようにしてい るのです。

Img_0235 こうすることによってパーソナルスペースが広くなり、緊張感もほぐれるのではないかと考えたのです。

もし、面談がうまくいかないと悩んでいる先生がいらっしゃいましたら、これ、やってみてください。三者面談の極意です。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年7月 4日 (日)

ほっとすると足がだるくなるんです!

ものすごく忙しい6月が終わりました。昨日の夕方までの仕事が終了し、少しほっとしました。その途端に足がだるくなりました。今まで張りつめていた緊張感から開放された瞬間にこうなるんです。

思えば、6月は部活動の合宿に参加したり、英検の会場責任者をしたり、学園祭の準備をしたり、模試の計画立案から運営をしたり、夏期講習会の計画立 案、お知らせ配布をしたり、学習合宿の計画を立てたり…。さらに、都内に出張にでたり。あと、定期試験の作成をしたり。ものすごく忙しい日々を過ごしてき ました。しかも、すべてがとても大切なものばかりでした。気づくと、イベント屋さんになっている自分がいます。

学校という場は様々な業務をしているスタッフが集まっている場です。だから楽しいのかもしれません。

部活動の指導を中心にされている方、中学校への入試広報活動を中心にされている方、生徒指導を中心にされている方。みんな自分の科目の授業の他に力を入れているものがあります。

私の場合は、専門の英語の授業の他に、学年の副主任としての業務が中心になります。主に進路・学習を中心とした行事の計画立案とその運営です。その 他、英語科の主任としての業務があります。6月は英検がありましたので、その運営を行いました。それから、来年度、再来年度を見越した教育カリキュラムに 関する会議が繰り返し行われました。

ということで、私の業務は一言で言いますと、「イベント屋さん」なのです。個人的に好きな分野なのです。以前からそうなのですが、トップに立って何 かをするというのは正直、好きではないのです。トップに立っている人のお手伝いをする業務が好きなのです。事務局的な業務が好きなのです。だから、今の ワークスタイルは自分の性格に合っていると思っています。

けど、行事が目白押しの6月でしたので、疲れました!ヘトヘトでした。

だから、足にだるさが出てしまったのだと思います。

という訳で、今朝、マッサージに言ってきました。60分間のマッサージを受けてきたのですが、足のだるさの原因は、腰にあることが分かりました。腰を押されてびっくりしたのですが、痛い!こんなに痛いのかってくらい痛かったんです。

だいぶ、疲れていますね!

と言われました。

マッサージを受けて、かなり楽になりました。明日から、新しい気持ちで頑張っていきたいと思います。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

今年の夏は大忙し

現段階での今年の夏の予定です。今年の夏は大忙しです。今年は3年生の担任ということもあり、進路指導や学習指導に一層力を注いでいかなければなりません。三者面談や個別指導を繰り返しながら、夏の課外学習の指導もします。

そして、今年度は教員免許更新の対象年齢なのです。最寄りの大学で教員免許更新の講座を受講し、テストを受けます。さらに、都内の学校での研修もあります。

講座の受講をする日程と、夏期の勉強合宿の日程が重なりましたので、朝から大学で講座を受けて、テストを受けて、夜には合宿に合流し、英語の授業を します。そのまま泊まり、翌日は1日、ほとんどぶっ続けで英語の授業をします。(3年生と2年生対象の授業です。)そして、その次の日は、都内の学校に研 修にいかなければなりません。

休みが取れるのは、学校が閉鎖期間に入る時期。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

学校閉鎖期間が終わると、再び、個別の進路指導、そして課外授業です。さらに、今度は、新教育課程を見据えた研修会に参加しなければなりません。こ の研修会は教員の免許講習とは別で、学校の教科の代表として参加する研修会です。すでにレポートも課されており、レポートの作成もしなければなりません。

ということで、今年の夏は、大忙しの夏になりそうです。

2010年6月24日 (木)

クラスTシャツ、すごくいい!

120125047338f2439e5e342fad5eda55248 今年は高校3年生の担任をしています。昨日、クラスの生徒が作ってくれたクラスTシャツをもらいました。黒に傾向色の緑。緑が映えていてとても素敵なTシャツです。このまま外出だってできそうなデザインです。大切に使っていきたいと思います。

家で、そのTシャツを眺めながら、この子たちともあと数ヶ月でお別れなんだなというのを実感し、なんだか、寂しい気持ちになっています。今日は文化祭の準備をしました。子どもたちと週末に出すお店の準備をしたり、明日のステージ発表の準備をしたりしました。

一瞬一瞬を思いっきり楽しんできました。本当に楽しかったです。建設的に意見を出し合って進めていく子どもたちの姿を間近で見ることができる幸せ。幸せな分だけ、この子たちといずれは別れなければならなくなる寂しさを感じている今宵です。

私の存在も、この子たちの中では、「過去」のものになっていくのかなぁ。そんなことを考え、寂しい気持ちになっています。物理的な存在は「過去形」 になっても、メンタル的にはいつも「現在進行形」のままであり続けたいと願っています。最近の学級通信ではそんな願いを込めて、子どもたちに今しか伝えら れないことを書くようにしています。

これからも1日、1日を大切に、子どもたちのために一生懸命に取り組んでいきたいと思います。文化祭が終われば、今度は進路指導にますます力を入れていくつもりです。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年6月 9日 (水)

教育実習に行ったらなるべく多くの授業を見学すること、生徒とたくさん触れ合うことが大切

教育実習へ行ったら、なるべく多くの先生の授業を見学させてもらいましょう。それからなるべく多くの生徒と触れ合うことが大切です。

最近の教育実習生の様子を見ていますと、空き時間に自分がする授業の準備ばかりに専念している方が多いように思います。分かりやすい授業、ためになる授業を行うことは教育実習生にとって最低限のことだと思いますが、はっきり申し上げますと、授業の準備は、極力、教育実習が始まる前に完了させておくべきだと思います。

教育実習が始まる前に事前の打ち合わせがあると思うのです。そのときに、使用する教材を受け取り、どの辺りを自分が授業で担当するのか教わり、教育実習が始まる前に、ほとんど完了させておき、実習中は指導教官のアドバイスを参考に、事前に準備しておいたものをアレンジするようにするべきだと思います。

空き時間に授業の準備ばかりに専念している方が多いように思います。教育実習というのは現場で実践的に学ぶ機会になります。ですから、普段、大学ではできないことを体感する機会なのです。だからこそ、大学ではできない、実際の授業の見学や生徒との触れ合いの時間にも最大限時間を割くべきだと考えます。

そのことを心に刻み、有意義な教育実習を行うことをお勧めいたします。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

英語の教員を目指す皆さんへ 英検準1級またはTOEIC730点以上の英語力をつけることが最低条件

英語の教員を目指す皆さんは何と言っても英語力をつけ、それを維持しつつ、更に向上させていく必要があると思います。

では、どのくらいの英語力が英語教師として最低必要なのかと言いますと、良く言われているのが、次のレベルになります。

英検で言いますと、準1級以上の力。
TOEICで言いますと、730点以上の力。

英検は年間で3回受験することができます。英検の学習をする中で英語力を高めることもおすすめですが、私はどちらかと言いますと、TOEICの方で力をつけていく派です。

TOEICは年間、数回受けることができます。受験のチャンスは英検よりもたくさんありますので、こちらから始めて行くと良いと思います。

そこで、TOEICの学習方法についてご紹介したいと思います。

私が愛用しているTOEICの勉強本を2冊ご紹介します。

まず、語彙力を付けるために愛用している本をご紹介します。それは、こちらになります。
この本にはCDが付いていますので、それをiPodに入れて常に持ち歩いています。時間があるときに繰り返し、聞くようにしています。もちろん、本自体にも目を通しています。CDを聞きながら学習することで更に力がつくと思います。継続していかないと、語彙力が落ちてしまいますので、語彙力をキープしたい方にもこの本はおすすめです。


それから、こちらの本です。初めて、TOEICにチャレンジする方は、まずは、この1冊をじっくりと解いてみることをお勧めします。時間は気にせずにじっくりと解いて、TOEICの問題になれつつ、解説をチェックして新しい知識を蓄えてみてください。それが終わったら、Vol.3以下の問題を時間を計って取り組んでみると良いと思います。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年5月26日 (水)

教育実習をされる方へ 〈アドバイス〉 所属する学年主任への挨拶を忘れずに!

そろそろ、教育実習の季節です。これから教育実習を始められる方、既に始まった方、色々だと思います。私の学校でも教育実習が始まりました。私は今年、3年生の担任ということもあり、実習生を持っていません。同じ教科の先輩の先生が配慮してくださり、今年は持たないようにしてもらったのです。

そうです。実習をスタートさせるにあたり、所属する学年の学年主任の先生への挨拶を忘れずに。教科でかかわる先生、クラスでかかわる先生には挨拶ができて当たり前ですが、所属する学年の先生方、特に、学年主任への挨拶というのは欠かさず行うべきだと思います。

毎日行われる朝の打ち合わせで必ず顔を合わせるはずですし、学年主任の先生からは1日を始めるに辺り、話があるはずです。

学年主任の先生への挨拶ができない方が多いように思います。このようなことは、社会人として当たり前のことでありますが、最近の実習生の方はその当たり前のことができていないように思います。

「自分のことで精一杯」という状況で実習に臨んでいるように思います。これは行けません。本物の教師として赴任した時と同じように挨拶するべき方にはきちんと挨拶をするという前提を忘れないで欲しいと思うのです。

学生という立場で臨むのではなく、教師という一社会人として実習に臨んで欲しいのです。このブログをご覧の皆様、是非、社会人として最も大切なビジネスマナーを忘れないで欲しいと思います。今年の、教育実習生の様子を見て、強く思っています。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年5月24日 (月)

こどばが溢れた教室こそ「見える教室」

私は学校の見える化、学年の見える化、クラスの見える化をずっと主張している人間です。この主張はこれからも変わらないつもりです。

どんな学校なんだろう?どんな学年なんだろう?どんなクラスなんだろう?それがすぐに分かる、つまり、見える化されている環境こそ、教育の現場には必要だと思います。会社やスポーツの団体には、必ずと行ってよいほど、目標やスローガンが掲げられています。目標やスローガンを見て、団結して一つの方向に向かって進んでいくのです。

学校、学年、クラスもそうあるべきだと思います。だから、クラスの目標やスローガンなどが見える化されている必要があるのです。頻繁に目にすることで、気持ちが引き締まったり、自分たちが取り組んでいることを意識し直したりすることができるのです。

私が勤務している学校では、クラスの見える化が進んでいます。あるクラスには、「夢だったけど 夢じゃなかった」という文字が。これは、ジブリ好きの先生が気に入って掲げたことばのようです。一言で言いたいことが集約されていて素敵だと思いました。

今日、試験監督で行ったクラスには、このようなことばが…
「過去と他人は変えられないが 自分と未来は変えられる!! 自分が変われば 周りが変わる」これも素敵なことば。

さらに、こんなキーワードが書かれていました。信じ合い 信頼 やるき 元気 思いやり チームワーク あいさつ 服装

教室で生徒が毎日目にする位置に書かれていました。

という私のクラスのキャッチフレーズは
Rapport --調和・信頼・思いやりの上に成り立つ強い団結力のある関係ーー

学級目標は
①「社会に貢献しうる品位」のあるクラス(責任感・行動力)
②「自主・自尊のこころ」にあふれるクラス(誇りを持って自ら行動する力)
③「知的探求のこころ」にあふれるクラス(学ぶ楽しさ・面白さ)
④「ホスピタリティのこころ」にあふれるクラス(親切心・思いやりの心・社交性)
⑤「個性を尊重」できるクラス(相手の素晴らしさを認め合う態度)
⑥「メリハリ」のあるクラス(オン・オフの使い分け)
⑦夢を叶えることができるクラス(自己実現・目標達成)
です。

これから教師を目指す皆さん、あなたが担任になった時、どのようにしてクラスの見える化を図りますか?どんな目標を掲げますか?

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

〈メモ〉私が高校教師を目指した理由

先日、入職したばかりの新人の先生と話す機会がありました。その時に、「なぜ私が高校教師を目指したのか」について話ました。

世の中には色々な「学校」が存在しています。その中で、なぜ、私が高校教師を目指したのか、それは、「先生のアンカーになりたかったから」なのです。

一人の人の人生において、初めに先生に出会うのは保育所か幼稚園だと思います。教室、クラスがあってそこに担任の先生がいる。成長にともなって、小学校、中学校、高校と進んでいきます。一人の人の人生の中で、出会った担任の先生も増えていきます。

高校の先にも学校はあります。専門学校や大学です。しかし、これらの学校は、ちょっと違います。半ば社会人になった方々が通うところなのです。ですから、クラスアドバイザーがいるところもありますが、高校までのような担任と生徒の密な関係ではなくなるはずです。おそらく遅刻をしても、課題の提出ができなくても、それほど、しかられるということは亡くなるはずです。しかられる以前に、オミットされてしまうのが実情だと思います。

でも、高校は違います。しかりますが、同時に救います。社会に出てから困らないように、多少厳しくなりますが、アドバイスをするのです。

社会にでるまで最終的な「しつけ」ができる場、それが高校なのだとお思います。高校の教師は、いわゆる「学校」で教えるアンカーなのです。だから、私は高校の先生になりたかったのです。その人が人生の中でである最後の担任になりたかったのです。だから、高校にこだわったのです。

そんな話を入職したばかりの後輩に話をしました。

高校で教えている先生方には人それぞれ、高校の教師になった理由があるはずです。私の理由はこれです。

もう少し、詳しく書くこともできますが、この辺にしておきたいと思います。

もし、高校の教師を目指そうと考えている方が読んでいるならば、なぜ、高校の教師にこだわっているのか、じっくり考えてみて欲しいと思います。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年4月19日 (月)

みんなを励ますことば、自分を励ますことば

Img_2717 新年度が始まりました。今年は高校3年生の担任です。全員が進学を考えています。そこで、「みんなを励ますことば、自分を励ますことば」を書いてもらいました。

みんなそれぞれ、個性的なことばを書いてくれました。人柄が出ています。詳しいことはできませんが。

副担任の先生がきれいにデザインしてくれたものを教室に掲示しました。くじけそうになったとき、クラスメイトが書いたことばを見て欲しいと思っています。

これを見れば、また頑張れる気がしてくるはずです。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年4月15日 (木)

「悩め苦しめ」「苦労は買ってでもしろ」

新年度が始まったばかりなのですが、クラスで個人面談を開始しました。基本的に1人あたり15分程度、話をしています。今回のテーマは受験パターンをどうするかです。

もちろん、受験はまだまだ先の話ですので、「現段階」での考えを聞いて、私なりの方策を考えようとする狙いで面談をしています。

面談をしてみて思ったことなのですが、みんな、将来に対して、不安や悩みがあるということです。私は、少しでもそれらを解消し、すこしでも自信をもって入試に臨んでもらえるようにしていきたいと考えています。同時に、「いきあたりばったり」の進路選択にならないよう、生徒が少しでも「納得」した形で将来の道を切り開いてもらえるようアドバイスしていきたいと考えています。

先日、1年生の学年集会に参加させてもらいました。学年主任の先生が話していたことが強く印象に残りました。

生徒たちに何度も、こういっていたのです。

「悩め苦しめ」「苦労は買ってでもしろ」と。

たしかにそうなのかもしれません。だから、面談の際、子どもたちが悩んでいるのを見ると、矛盾しているように思われるかもしれませんが、「今はそれでいい」という気持ちを抱いています。

「悩め苦しめ」「苦労は買ってでもしろ」です。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年4月 5日 (月)

明日は始業式

Img_2652 明日はいよいよ始業式。今日も1日、新学期の準備をしていました。夕方からは教室の整備をしました。新しい教室に来る生徒を少しでも気持ちよく迎えられるように、掃除をしたり、机の配置に工夫を施したり、掲示物をはったり、色々しているうちに夜になってしまいました。

教室を出ると、廊下ががありますが、その廊下からきれいな桜が見えました。街頭にライトアップされ、ピンク色が一段と美しく輝いていました。

来年の今頃、この桜の木は、同じようにきれいな花を咲かせているんだなあ。その頃には、これから始まる1年も終わり、子どもたちが巣立っているんだな。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

Img_2653 そんなことを考えながら、新たな決意をしたところです。この教室で、子どもたちと充実した1年が過ごせるよう、全力で取り組んでいきたいと思います。

2010年4月 3日 (土)

新年度スタート!そろそろ学級通信作成の時期ですね!お互いに頑張りましょう!!

新年度が始まりました。私も含めて、教員のみなさんの多くが、「学級通信」や「学年通信」の作成に取りかかる頃かと思います。

以前、このブログで学級通信を作る上でのヒントをご紹介して来ましので、是非、参考になさってください。

リンクを貼らせていただきます。このページから順次ご覧になると参考になるかと思います。http://k-wave.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-9ff8.html

学級通信、クラスだより、学年通信、学年だより…。

色々と忙しい時期かと思いますが、お互い、愛情をたっぷり込めたものを作りましょう!私も新年度の学級通信、これから取りかかるところですよ!!

今日の日中、やろうと思っていたのですが、時間割表を作ったり、名簿をはったり、教室にはる様々な掲示物を作ったり、備品を買ったりしている内に1日が終わってしまいました。あと、教科室の掃除もしました!

くれぐれも「味気ないお便り」にならないように、お互いに気合いを入れて頑張りましょうね。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年3月30日 (火)

「夢を叶える進路手帳」がついに完成しました!

念願の「夢を叶える進路手帳」がついに完成しました。昨日のうちに印刷会社の方が納品してくださいました。

おかげで4月1日の仕事始めの中で、職員のみなさんに、この手帳を紹介することができます。

生徒に手帳を使う習慣をつけて欲しくて、生徒にメモをとる習慣をつけて欲しくて、先輩方の意見を参考にしながら、制作しました。

是非、生徒のみなさんに活用してもらいたい。そう願う今宵です。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。バナーをワンクリックお願いします。

2010年3月28日 (日)

「教師をしていて良かった」と思える瞬間

教師の仕事は多岐に渡ります。「分かりやすい授業、ためになる授業になるよう工夫する」なんて言うのは、「当たり前」のことなのです。最も大切なことですが、同時に「当たり前」なことであることも確かなことなのです。

他にもやらなくては行けないことがたくさんあり、毎日、バタバタしています。忙しいときにはお昼も食べられないこともあります。夕方、お弁当を食べたこともあります。

ただ、時々、「教師をしていて良かった!」と思える瞬間に出くわすのです。この瞬間のお陰で、普段のバタバタしていて疲れた肉体、心があっという間に癒されてしまうのです。

今週もその瞬間がありました。金曜日の夜、大学を卒業する教え子から電話がかかってきました。「先生、お久しぶりです。お陰さまで、看護師の国家試験に合格しました。先生のお陰です。本当にありがとうございました。」

私はその子の3年生の時の担任でした。あれから4年が経ちます。看護師になれたのは、高校を卒業してから大学で4年間一生懸命に頑張ったからこそなのに、私にわざわざ電話してきてくれて、しかも、「先生のおかげです!」なんて言ってくれたんです。

そしてもう一つは、既に大学を卒業して社会人になって活躍している教え子からの電話でした。「同窓会開こうと思っているので、楽しみにしていてください。」

この子は私が初めて担任を持ったときの教え子です。高校2年、3年と2年間担任をしてきました。この子のことは、担任を持った初日に、大声で怒ってしまったんです。初日だけではなく、2年間の中で何度も怒ってきました。でも、そんな中で絆みたいなものが生まれました。

大学生の時も、何度か連絡してきてくれました。就職が決まったときも。そして今度は、同窓会を開いてくれるというのです。本当に嬉しい連絡でした。

教師という仕事は、肉体的にも精神的も大変です。でも、教師でないと味わえない感動があります。「教師をしていて良かった」と思える瞬間に出くわすことができるのです。このときの気持ちは、嬉しい!の一言では言い表すことができません。

辛いこと、大変なことばかりではありません。これから教師を目指す皆さん、教育実習に行くみなさん。大変なことばかりではありませんよ。努力がすぐ感動に繋がる場合もありますが、数年後、数十年後に「うれしい瞬間」となることもあります。その方が、感動できます。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

幼稚園の先生から学ぶこと

娘が通っていた幼稚園の先生たちが子どもと接している姿を見て、色々と考えさせられます。高校教師の私にとって学ぶことが実に多いのです。

子どもと接するときの目線や姿勢。誉めるときには思いっきり誉めて、時には上手にしかるというメリハリ。保護者を安心させるような接し方。

本当に学ぶべきことが多いのです。

巷でよく言われているのは、「学校の先生は常識がない」ということ。民間企業で働いている社会人に比べて、危機意識が低かったり、あいさつや言葉遣いがきちんとしていないというところから、「学校の先生は常識がない」というイメージに繋がってしまっているように思います。一般的に、イメージだけでなく、それが実態となっているケースも多々あるようです。

一方、幼稚園の先生方を見ているとそのようなマイナスのイメージは皆無のように思われます。少なくとも娘が通っていた幼稚園においては、断言出来ます。素晴らしいスタッフでした。

学校の先生に、いわゆる「常識」を身につけてもらおうと、企業のインターンシップのような取り組みをしているところがあるようですが、教育の現場にふさわしい「常識」を身につけるためには、幼稚園での実習をさせてもらうことが、大変効果的であるように思います。

実際、私も2ヶ月くらい、幼稚園で実習させていただきたいと思ってしまっています。(スケジュールや諸々の事情で実現するのは難しいと思いますが…。)

このブログを読んでいる教職を目指す皆さん、小学校、中学校、高校と職に就きたい「学校」は様々であると思います。目指す「学校」の研究をすることも大切ですが、機会がありましたら、「幼稚園」の先生方の話を伺ってみるのも良いと思います。かなり勉強になると思います。

ただ、実際、直接、幼稚園に行って話を伺うのは難しいと思いますし、現場も忙しいはずです。知り合いの方で幼稚園の先生をやっている方やかつてやっていた方から話を伺ってみてはいかがでしょうか。特に、保護者の方々とどのようにコミュニケーションをとっているのかについてのヒントが得られると思います。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2010年3月26日 (金)

教育実習の準備 ーー第一歩は「見た目」をととのえることからーー 実習希望校への挨拶に行かれる方、参考にしてください。

新年度がスタートするこの時期、これから大学4年生になる方は数ヶ月後に迫った教育実習の準備を本格的に始める頃でしょうし、これから大学3年生になる方は、実習希望校への挨拶に行くころだと思います。

教育実習をされる皆さんがこの時期、最も気を配るべきことは、「見た目」をととのえることだと思います。

とくにこれから大学3年生になる方で、実習希望校への挨拶に行く方は必見です。「見た目」大丈夫でしょうか。周囲の友だちも、「就職活動はこれから」という状況かと思います。ですので、「見た目」は元気な学生という状態だと思います。

ただ、教育実習をする場合は、「見た目」を整えていくようにした方が賢明です。茶髪にピアス、成人式仕様のワイシャツ、ネクタイで挨拶にいこうとしていませんか。もしそうだとしたら、それはやめた方が良いと思います。

「実習をさせてもらう」「お世話になる」ということを考えて、「先生そのもの」という身なりで学校を訪問するべきです。それは、母校であっても同じです。

以前、母校の大学で講演させていただいた前後に書きました「教育実習へのアドバイス」というカテゴリーで記事を書きました。参考にしていただければ、「心構え」が身につくと思います。

参考になさってください。こちらにリンクを貼らせていただきます。http://k-wave.cocolog-nifty.com/blog/cat35027289/index.html

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

大勢を前にしてどんなスピーチができるか ーー最近、最も関心を持っていることーー

最近、学年の生徒全員の前で話をするチャンスをもらっています。学年集会の場が主なのですが。約300人の高校生を前にして話をするのです。

色々と試行錯誤し、みんなの心に響くような話ができることを目指しています。そこでもやはり、「師」を探し、その方を目標にすることが大切だと考えています。

私の身近なところにも、「師」がいます。全校生徒の心に響くような話ができる先生、多くの保護者を前にして、保護者が納得、共感するような話ができる先生がいるのです。

その方はベテランの方で、ベテランゆえのパフォーマンスができるのだと思いますが、この話方には感心させられます。

生徒や保護者に質問をし、手を挙げてもらう手法をとっています。これにより、オーディエンスが「ただ聞いているだけ」という状況ではなくなります。さらに、見事なことはその質問と結果を活かした話ができ、最終的にはその方が伝えたいことにつなげられるのです。

大勢の前でスピーチをする。これは本当に難しいものです。最近、私が最も関心を持っていることなのですが、色々と試行錯誤をしていこうと思っています。

その方を「師」とし(もちろん、ご本人には言っていないのですが…)、その方を超えられるようなスピーチを目指していきます。

新しく先生になられる方も、職場の中で「師」と呼べる方を早い段階で見つけてください。必ず、その職場に「師」はいるはずです。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

現場でそれぞれの「師」を探すべし

4月から教員として活躍するみなさん、もうすぐですね。特に大学を卒業したばかりの方は社会人としても1年目、右も左も分からない状態にもかかわらず、職場の先輩や生徒たちから「先生」と呼ばれるのです。こんな私が「先生」なんて呼ばれていいのか…。色々と考えると緊張感が更に高まってくることと思います。

この時期、特に、新人の先生に伝えたいことは、「現場で『師』を探すべし」ということです。教職の仕事は、大学の教職課程で学んだことがベースにあることは確かですが、それを軸にしつつ、臨機応変な対応が求められる仕事なのです。

つまり、実践の中で、「本物の教師」になるべく努力を積み重ねていく必要があるのです。4月中に、「この先生のやり方を真似てみよう」と思える先輩先生を探していくことです。「師」は1人だけにとどめず、4、5人探すことをお勧めします。

教師の仕事は多岐に渡ります。授業、生徒指導、教務のこと、特別活動のこと…。例を挙げればキリがありませんが、教師には色々なことが求められていく訳です。ですから、師は4、5人探すことが大切だと思います。

次のことを意識して探してみたらいかがでしょうか。

(1)授業の上手な先輩を探しましょう。
 板書、声の大きさ、分かりやすい説明、生徒を引きつけている、おもしろい…。色々な観点がありますが、これらの観点を考慮に入れながら、総合的に「授業が分かりやすい」先生を探してみましょう。そのためには、廊下を通りかかったり、職員室での評判に耳を傾けたり、実際に授業を見せてもらったり…。色々とやってみてください。
 (1)の項目は最も大切です。生徒や保護者との信頼関係を築くためには何と言っても「うまい授業」ができるようになることだからです。

(2)生活指導が上手な先生を探しましょう。
 生徒に向き合って、励ましたり、厳しく指導したりできる先生を探しましょう。生徒指導関係の仕事をメインにやっている先生の中に、師と呼べる先生がいる確率が高いと思います。どのような距離をとりながら、どのようなコミュニケーションを通して、生徒との関係を築いているのか、勉強していうと良いと思います。
 特に、新人の先生は、生徒と「友だち」のような関係になり過ぎ、「恩師と教え子」という関係になりにくい傾向にあります。「歳上の友だち」ではダメなはずです。「若い恩師」にならなければならないのです。そういう観点からも、早い段階で、生徒指導の上手な先生を探すことをお勧めします。

(3)教務に精通している先生を探しましょう。
 教師は生徒に直接対応するだけでは十分ではありません。「教務」といってデスクワークの能力も求められます。出席簿、指導要録、調査書などなど細かい事務作業の能力も備えなければなりません。成績の付け方、評定の付け方などの教務内規なども理解していく必要があります。
 若いうちに積極的に質問し、様々なデスクワークの力を身につけていきましょう。ただ、まずは(1)(2)が大切だと思いますので、(3)についてもなるべく早い段階に身につけるべきですが、優先順位としては(1)(2)ではないかと思います。

(4)プリントの達人・印刷の達人を探しましょう。
 個性的なプリント、分かりやすいプリントを作成している先生がいるはずです。学級通信を出すのが好きでこまめに出している先生がいるはずです。こうした先生方の学級通信は、できることならコピーさせていただき、自分の参考にすることをお勧めします。
 また、教師は定期試験の作成能力も求められます。出題内容は教科の先輩に教わる必要がありますが、その上で、見やすいペーパーになるように工夫できることはないかを考える必要があります。こういう時、他教科の先生であっても、プリントの達人が実践していることを参考にてみてはどうでしょうか。

教師には色々な能力が求められます。おそらく、先輩の先生であってもオールマイティーの方は少ないはずです。「適材適所」ということばがあるように、人それぞれ、得意分野と苦手分野があるはずなのです。ですから、(1)〜(4)について、完璧にならなければいけないという訳ではありませんし、実際、できません。

しかし、少しでも完璧に近づくように努力していくことは大切です。その努力の第一段階として、それぞれの「師」を探すことをお勧めします。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2010年3月21日 (日)

高校2年生最後の学年集会で話したこと ーー進路からの話としてーー〈メモ〉

■2月1日現在の大学生の就職内定率 80.0% 前年比6.3%減
○男子は80.1% 女子79.9%
○ これは、就職を希望した人数に占める就職決定者の割合を示している
○ つまり、①進学 ②留学 ③ニート ④フリーター ⑤公務員浪人の学生は含まれていない。就職を希望した人のうち、20%は就職が決まらない状態
○ 高校生では81.1%の就職内定率(1月末の状況)前年比81.1%減

■ 自分に付加価値を付けていくことが求められている
○ ナンバー1にならなくとも、オンリー1な若者=自分にプレミアムをつけることが大切(自分にしかできない、他の人に負けない何か)

■ビジネスの分野を例に挙げてみる↓

■ FREE フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略 (先日読んだ本から)
○ クリス・アンダーソン著 
○ フリーを利用したビジネスモデル
・ 携帯電話は無料、通話は有料
・ 通話は無料、携帯電話は有料
・ カラオケは有料、ドリンクは無料
・ ドリンクは有料、カラオケは無料
・ もうひとつ買うと、もうひとつは無料(スーパーマーケット)
・ 合計が1,500円以上の商品を購入した場合、国内の配送料が無料
・ 無料キャンペーン(3月31日)まで
・ Amazonプライム 年間3,900円の会費を支払うと、1,500円未満の購入でも送料無料、しかも、お急ぎ便は使い放題
・ 大人は有料、子どもは無料(博物館)
・ コンピューター同士の通は無料、コンピューターと電話の通話は有料(スカイプ)

■家のポストに入っていたチケット
○ マクドナルド特別クーポン券
 →プレミアムロースとコーヒーSが無料
 →ただ、商品を得るだけでは経営が難しい時代 1歩も2歩も先に進んだアイディアが必要(発想力、想像力、先見性が求められる時代)

■ まずは、そのベース作り(普段の学習、どの教科も大切に学び、1つでも2つでも将来の糧にしていく姿勢が求められている)
 →これが、今を知る力につながる 問題点を把握する力につながる
最終的には、豊な発想力、想像力、さらには先見性の身につけられるようになる。問題解決力につながる。

■ 高校最後の1年を迎える皆さんへ
○ まず、始めて見る。
なかなか始められない理由として…
 ① 失敗するのが怖い ②自信がない ③面倒くさい

○ 始める中で、やり方やペースを振り返る。そして、再び始める。
(これは学習の効率を高めるだけでなく、工夫を繰り返すことを通じて、将来必要になってくる発想力、想像力を高めるトレーニングにもなる。問題解決力につながる)

○ 同時並行的に
「自分を」知る 将来、何になりたいのか、高校を卒業してからどうしたいのかを追求していく
 →4月上旬に、「志望理由書」を一度書いてもらいます。
 →将来、自分のアイディアを論理的に分かりやすく説得力のある表現で周囲に伝え、納得してもらうトレーニングにもなる。

○ オープンキャンパスに行く パンフレットで大学を調べる ホームページを調べる
 →この作業を通じて、将来を考える

■ まとめとして
一生懸命に努力して、進む道ならば、その先も一生懸命に取り組める(たとえ、第一志望でなくても。)前に、歩んでいける。その中で、自分を高めていける。信念を持って生きていける。
 昨日来た、大学生の話 昨日電話で話した大学生の話

もうやめよう!自信がない 失敗するのが怖い 面倒くさい

そう考えていて、なかなか始められないでいても365日は過ぎていく
始めた後、試行錯誤を繰り返し、もがきながら、一生懸命に歩んでいっても365日は過ぎていく

この先、どうなるか分からない。しかし、1つだけ確かなことがある。それは、来年の今頃、あなたたちは、ここにはいないということ。

この学校でラスト1年、頑張っていこう。私たちは、不器用でも一生懸命に努力していく人が大好きです。そういう人を見ると、応援したくなります。だから、教師をしているんです。私たちと一緒に、頑張っていきましょう。そして、1年後、笑顔で卒業できるように。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

愛に溢れている

「この仕事は愛がないとできないよね。」

こういうお話をしてくれたのは、いつもお世話になっている先輩でした。

先日、仕事が終わってから夕食を食べにいきました。

その中で色々な話をさせていただいたのですが、その中で、こんなことを言ってくれたのです。

そうなんです。日々の忙しい中で、最も大切なことを忘れてしまいそうになります。
そうなんです。この仕事は愛がないといけないんです。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

Dream Realizer印刷へ

『夢を叶える進路ノート Dream Realizer 2010』ですが19日金曜日に初稿の校正を終了させ、印刷会社の方にお渡ししました。いよいよ印刷です。今月下旬には品物としてとどきます。お陰で、4月スタート時には生徒に渡ることになりました。

Dream Realizerというタイトルについて、念のため、娘が通っている英会話スクールの先生に感想を伺ったところ、It's cool! It's American!って言われました。(ちなみにその方はスコットランドのご出身の方です。)

他にはどんなタイトルがいいんでしょうか?と尋ねたところ、Dream Catcher、Dream Creater、Dream Makerなどが挙げられるとおっしゃっていました。

CreaterとMakerについては私のアイディアの中にもありましたが、Catcherは思いつきせんでした。Catcher、かっこいい!

そう思っていると…

Dream Realizerでもかっこいい!って言っていただきましたので、安心しました。もっとも、もう既に印刷会社に渡っていますが…。

早く完成したものを手に取ってみてみたいと思っています。

「手帳が学校を変えた」「手帳が子どもたちの意欲を高めた」「手帳のお陰で夢が叶った」などと言われるように、今度は手帳の活用法などについても校内で折に触れてプレゼンテーションしていきたいと考えています。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

みんなありがとう!

Img_2550_2 金曜日は修了式でした。ロングホームルームが終わる時、クラスのみんなからメッセージカードをもらいました。みんなありがとう!

クラスの子たちのメッセージカードを読みながら、思わず、涙が出てきてしまいました。
メッセージカード自体に嬉しかったことは言うまでもなかったのかですが、カードに込められている表現が私が常々ホームルームや授業中に言っているフレーズがちりばめられていたのです。

そのことがとても嬉しかったのです。自分が大切にしている考え方や表現がたくさん使われていました。

ああ、ちゃんとこの子たちの胸に自分のメッセージが届いているんだ、響いているんだと実感しました。

それが嬉しかったのです。大切にしようと思います。
みんなありがとう。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

後輩教員から学んだこと

今日の修了式の中で、退職される先生がいました。
その中に私の後輩の先生がいました。

教科も同じということもあり、後輩が入職した時からずっと、アドバイスをしてきた後輩です。
初めのころは、厳しくアドバイスしてきました。「中途半端な教師になるんじゃねー!」と怒鳴りつけてしまったことありました。

今では、頼りがいのある立派な先生です。その後輩に今年度一緒に仕事をしているときに言われたんです。

「先生があのとき怒鳴ってくれたことを感謝しています。先生のカツがあったから今の自分いると言えます。」

それを聞いた時、涙が出そうになりました。

今年度、同じ学年に配属になったんです。初めての同じ学年でした。
後輩の仕事ぶりをみていて、あの「へぼ教師」だったころが嘘のように感じられました。

今年度、後輩は、一度も彼のクラスの授業代行を私にやらせてくれませんでした。Neverというくらいの強度で、私が彼のクラスに入ることを拒まれました。

「なんで、俺にやらせてくれないの?」と聞いたことがありました。

すると彼はこう言いました。

「数年前に、先生に僕のクラスの代行に入ってもらいましたけど、あの後、授業がやりずらくなってしまったんです。子どもたちに『Ken先生の方が分かりやすい』とさんざん言われたことがありますから。」

だから今年度、同じ学年でペアを組んでいるのにもかかわらず、彼が出張する時の代行を一度もやらせてもらえなかったのです。

「Ken先生に入られると、生徒の心を全部持っていかれてしまうから」。

そんなことを言っていた彼ですが、最後のホームルームのDVDを見せていただき、俺の方が彼に負けている…という気持ちになってきました。

生徒たちは、彼のことを心から信頼し、敬い、ついてきたのだというのが分かったからです。生徒たちは別れのホームルームに涙していました。一人ひとり自分のことばで彼に別れを告げていました。

子どもたち、本当にかっこ良かったんです。DVDを見ながら、涙している自分がいました。彼はこの1年間で、素晴らしいクラスに仕上げていたのです。本当に素晴らしい光景でした。

いいクラスつくってんじゃん。
俺、抜かれたよ。

マジでそう思いました。

後輩は中学校の先生になりますが、俺も負けらんねー。
これからはライバルだ。

そんな気持ちになりました。

人は別れのときに、初めて素直に今までの思いを伝えることができるように思っています。いい別れ方ができるというのは、いい時間を過ごせた証拠でもあると思います。

どんな関係でも、出会った瞬間から別れに向かって進んでいくのです。いい別れができるように、今をしっかり過ごしていくことが大切なんだと思います。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2010年3月 7日 (日)

後半の作業に入っています ーー夢を叶える進路ノートの制作ーー

生徒が1年間を通して使ってもらえるような手帳を目指し、ノートを制作しています。実際、制作しているのは、嫁さんなんですが…。Indesignというソフトを使って制作してもらっています。

Img_2508 コンテンツの充実はもちろん、生徒たちが持ち運びやすく、使いやすいものを目指しています。表紙をオシャレな感じにすることで、年間を通して「使ってみたい」という気持ちになってもらえるように工夫しています。

現場の先生方の意見も参考にしつつ、生徒にとって使いやすいもを目指しております。当初は「簡単に作れるだろう」と考えていたのですが、実際にやってみると大変なようです。

お互いに自分の本業を抱えつつ、個人的な都合としては引越目前という状況の中で制作しているので大変なのですが、できあがっていく喜びを噛み締めながら、作業を進めています。

Img_2507 紙の質にもこだわりたいと思っています。ボールペンでもシャープペンでも書きやすく、消しゴムで消すときにはきれいに消せる紙。これを探しています。そして行き着いた紙は、「クリームキンマリ」という紙です。これならば使いやすいはずです。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2010年2月28日 (日)

「夢を叶える進路ノート Dream Lealizer」第1案が出来上がりました!

Img_2481 金曜日の夜にアイディアを整理したり新たに考案したりしていましたが、今日の午前中からお昼過ぎにかけて具現化することができました。

私のアイディアを絵コンテにまとめ、さらにパソコンで編集してくれたのです。
なかなかいい感じのものが仕上がりそうなのです。

とりあえず、第1案として、火曜日の会議にかけて見たいと思っています。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2010年2月26日 (金)

ただいま構想中 ーー夢を叶える進路ノート Dream Realizer Book 2010ーー

Img_2452_2 生徒が学校生活を送る上でより効果的な進路ノートはできないだろうか。
生徒が進路探求がしやすくなるノートはできないだろうか。
生徒の学習意欲が高まるようなノートができないだろうか。
生徒が学校行事に主体的に参加できるようなノートができないだろうか。
生徒が主体的に学習に取り組めるようなノートはできないだろうか。

こうしたことを踏まえたノートづくりを目指し、ただいま、構想中です。
今夜も仕事を終えて、ドトールで一人で構想してみました。

色々な方々のアドバイスを参考にしながら考えていきたいと思います。

写真はドトールで考えた構想メモです。
第一歩を踏み出しました。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

より良い授業を目指して ーー板書の再考をしてみたいと思いますーー

Img_2449 先日のブログの中で、他の先生の授業を見学させていただいた話を書いたと思いますが、その授業に触発されました。

その先生の授業は、展開、板書、説明の仕方…、どれをとっても素晴らしい内容でした。私も負けてはいられないと思い、奮起することにしました。

その第一弾として、自分の板書を再考していきたいと思っています。

今日、授業が終わってから、自分の板書を写真におさめてみました。
レイアウト、字の見やすさ、色の使い方、などについて検討をしてみたいと思います。

もう少し、分かりやすい板書はできないのか、考えていきたいと思います。

記録として今日の板書を掲載しておきます。

これを再び見るときには、これ以上に分かりやすい内容なるようにしたいと思います。
これがスタートラインです。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2010年2月25日 (木)

教員研修の在り方について考える ーー充実した授業こそが「学校力」の源ーー

今日、ある日本史の先生の授業を見学させてもらった。

圧巻であった。

授業の導入、発問の仕方、説明の分かりやすさ、丹念な入試問題の研究がベースにある応用へのアドバイス…。

挙げればきりがないほど、充実した授業であった。

おそらく、私が勤務している学校でナンバー1の授業を展開しているのは、この方であると断言できる。

それだけ、衝撃的な授業であった。

教科書をベースに授業が展開されていたが、追加情報として教科書では小さくしか扱われていない情報を細かに織り込んでいた。

史料の解釈もすばらしかった。

今日は「参勤交代」に関する史料を扱っていたが、とにかく分かりやすい。

今日は久々に、他の人から刺激を与えてもらった。

1時間目から実りの多い時間を過ごさせてもらった。

教科は違えど、目標として、私も頑張っていきたい。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年9月28日 (月)

「ほぼ日手帳」から学ぶこと

昨日、『ほぼ日手帳 公式ガイドブック2010 手帳といっしょに、あなたが育つ』(ほぼ日刊イトイ新聞 編著)という本を買いました。まだ読んでいる途中です。読み終わりましたら感想を書きたいと思っています。

「ほぼ日手帳」はとても人気のある手帳です。人気手帳として定着していると言えます。この本には「ほぼ日手帳」をどのように使えば良いのかを考える上で大変参考になるアイディアがたくさん詰まっています。

実際に手帳を使っている人の例が写真付きで紹介されています。その数43。つまりこの手帳は、「自分流の使い方」が可能なのです。可能になるように工夫されている手帳なのです。だから魅力的なのです。だから使いたくなるのです。だから人気があるのです。

「ほぼ日手帳」のようにユーザーが独自のアイディアで活用できる、活用しやすい手帳を学校独自に作ってみたくなりました。

子どもたちが独自のアイディアで予定をまとめたり、学習計画を作成したりできる手帳。学校行事の感想文なども独自のアイディアでレイアウトできるような手帳、レイアウトしやすい手帳。そういう手帳であれば、子どもたちも楽しみながら取り組めると思いました。

プライバシーにも配慮し、提出時には提出する部分が取り外せるようになっていると良いと思います。イメージとしては、問題集と付随している解答みたいな感じ。パカって取り外せるタイプ。取り外したところはは再びはめ込むことができるタイプ。

学校の現場で、子どもたちが使いたくなる手帳。
タイトルはもいくつか考えてみました。

「夢を叶える手帳」(略称:ゆめかの)
「ドリームメーカー」(略称:ドリメ)

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年9月26日 (土)

公立高校の無償化、だからこそ私学のチャンス

民主党の公約に「公立高校の無償化」が掲げられている。当初は各家庭に補助金が支給されるという想定だったようだが、ここに来て、自治体に補助金が支給される方向に固まりつつある。

「公立高校の無償化」と聞くと、「私学の危機」がイメージされてしまいがちだが、私はそうは思わない。こういうときだからこそ、私学にチャンスが到来すると信じている。「余分にお金を払っても質の高い教育を受けたい、受けさせたい」と考える家庭は多いはずだ。

私学はこういう時だからこそ、今よりも質の高い教育サービスを提供できる機関にならないといけないのだと、私は考えている。

「公立高校無償化→子どもたちは公立へ行く→私学は危機的状態になる」

このような考え方は、あまりにも胆略的であり、希望も持てない。こういうときだからこそ、私学はピンチをチャンスにしていかなければならない。

一意団結して、より質の高い教育を提供できるインスティチュートにしていく絶好のチャンスなのである。私は、そう思いたい。いや、そう確信している。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年8月24日 (月)

「○○学校と言えば、○○」 学校のウリは何なのか?

先日、高校生のお子さんを持つ女性の方がこんなことをおっしゃっていました。

「我が家には高校に通う娘がいます。毎日学校が楽しいと言って大喜びです。今、通っている高校に進学できて本当に良かったと思っています。」

さらに
「私はその高校のことを中学生のお子さんを持つ方々にPRしたいと思っているのですが、一言でその高校がどんな高校なのか説明できないのです。とにかくいい学校だからと言っても説得力がないと思うので…」。

このように悩まれていました。私はこのお話を伺いながら、私が現在勤務している学校に思いを巡らしていました。

仮に私が、今勤務している学校について、「一言でPRしなさい」と言われたらどうだろうか。おそらく、うまくPRできない気がします。「とにかくいい学校です」と言ってしまうかもしれません。

これでは説得力がありません。

口コミで広がるお店を考えてみたときに、「とくかくおいしいから」という理由で人気が出ていることはほとんどないでしょう。おそらく、「○○というお店はピザが最高!」「○○へ行ったら、そばを食べなきゃ!」など、お店とその店で出される料理がリンクしているはずです。

学校でいうところの料理は何にあたるのでしょうか。それは、単に部活動が盛んとか、進路実績が良いというものではなくて、もう少し踏み込んだオリジナリティが求められると思うのです。

皆さんなら、どんな学校を望みますか?

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年8月21日 (金)

ことばが支える学校づくりを目指して

ここ1、2ヶ月温めていた提案書のレジュメを作り終えました。今月下旬のとある研修会で発表させていただこうと思いっています。

タイトルは

「ことば」が支える学校づくりを目指して
ーーキャッチフレーズは「フック」フレーズーー

です。

この前読んだ齋藤孝氏の著書『1分で大切なことを伝える技術』の中に、このような記述があり、感銘を受けました。そして、そこからヒントを得たのです。

キャッチフレーズの「キャッチ」とは、さまざまに心を捕まえるという意味だろう。あるいは、引っかけるという意味で「フック」という言い方をするときもある。その言葉によって、見ず知らずの人の心が引っかかる、というわけだ。

受験生や受験生の保護者の立場で「学校」を考えたとき、まず、目にするものは学校案内のポスターだと思います。その次がホームページやパンフレットです。

これらに出ているキャッチフレーズは受験生と受験生の保護者にとっては「フック」になっているはずなのです。ですから、私たち教職員は、受験生や受験生が持つ「フック」を共有し、「フック」に応えて行く必要があるのです。

キャッチフレーズだけではありません。学校には様々な学校を支える「ことば」が存在します。建学の精神、教育方針、教育理念など。これからを再確認し、共有し、これからの学校づくりをして行く必要があると思います。

また、現在、どの学校も生き残りをかけて、特色を出そうと懸命です。しかし、どの学校も同じような取り組みになっており、結果として、「特色が出せていない」というジレンマに陥っているように思われません。

今回の研修会では、このような状況を踏まえた「特色ある学校づくり」について提案するつもりです。ことばが「フック」になるような学校づくりを提案します。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年8月18日 (火)

NPOの研修会で講演させていただきました

Dsc07700_2 本日、NPOの研修会で講演させていただきました。

演題は「聴覚が不自由な生徒への英語教育の工夫と体験談ーー英語教師として、担任として過ごした2年間ーー」です。

みなさんは「ノートテイク」や「ノートテイカー」という言葉を知っていますか。今、社会の中でノートテイカーさんが活躍しています。

ノートテイカーさんとは聴覚が不自由な方のために、授業で話されている内容や講演で話されている内容を筆記して伝えたり、パソコンを用いて伝えたりする役目を担っている方々なのです。

私は数年前、耳が聞こえにくい子の担任をしていました。この中でその子にどうか変わってきたのか、ノートテイカーさんとどのような連携を図ってきたかについて講演させていただいたのです。

学校の中で、耳が不自由な子に対して「情報保障」を確保していく場面は多岐に渡ります。授業はもちろん、学校行事においても。

担任としてどう取り組んできたか具体的な話をさせていただいたのです。
色々と語らせていただいた後、「まとめ」として、このような話をさせていただきました。

人には個性がある
 「耳が聞こえない」のは不便な点もある

 でも、心と体は「耳が聞こえる」人と何も変わらない
 しかも、「口の動き形で、相手が何を言っているのか聞き取れる」という優れた力がある
 「相手の表情を見て、相手の気持ちを理解する力」がある
 「その人がどんな人なのか想像できる力」がある
 これが個性。
 これが魅力。
 大切などは、不便な部分をカバーできるように、周りが理解し、
 サポートすること

 

 「耳が聞こえない」のは不便な点も多い
 でも、それ以上に、他の人にない、力が備わっている
 それが個性。
 それが魅力。

「バリアフリー」や「ノーマライゼーション」が福祉のキーワードとなって久しい。
 真の意味での「バリアフリー」とは。「ノーマライゼーション」とは…。

運営されていたスタッフの方々も参加された方々も、みなさん熱心に聞いてくださいました。これまで一生懸命に準備させていただいて本当に良かったと思いました。

本日は当時担任を持たせてもらった子(現在、大学生)も参加し、私の後に講演していまいした。その子は大学へ行ってから、耳の不自由な方々のために、主体的に様々な取り組みをされていることを知りました。

この数年のうちに、しっかりとした「大人」、模範的な「大人」になっていることを実感し、涙が出そうな思いになりました。

Dsc07699_2 その子の活躍をこれからも、陰ながら、応援して行きたいと思いました。
そして、今日、改めて、ノートテイカーの皆さんの活躍の様子を肌で感じ、勉強させていただけました。本当に、勉強になる1日でした。

講演の内容はノートテイカーさんの支えにより、このようにスクリーンに表示される仕組みになっているのです。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年7月20日 (月)

学校独自で行う教員研修の提案

最近、他校の様々な取り組みをインターネットや文献でリサーチすることを意識しています。リサーチを初めて、あらためて、「様々な学校で多種多様かつ画期的な取り組み」が行われているというのを実感させられます。

そして、リサーチしたことを職場内で共有し、自らの学校づくりのヒントにしていく必要性を感じています。画期的な取り組みをしている学校は膨大な数に及んでいます。とても一人では全部をリサーチすることはできませんし、一人でやるリサーチにには、興味・関心の偏りからかキャッチする情報に偏りが生じてしまうというデメリットがあります。

他校の実践例をリサーチするだけでなく、今働いている学校の中だけでも、先生方は様々に独自の取り組みをされています。そのスキルやアイディアを共有する機会があっても良いのではないかと考えています。

そこで、学校独自で行う教員研修が行われるならば、次のような企画を提案したいと思っています。

タイトル:
「ショートプレゼンテーション −−私のスキル・アイディア公開します 共有交差点−−」

形式:
○教育現場で実践している(あるいは、実践できそうな)スキルやアイディアを10分間にまとめてプレゼンテーションしてもらいます。(長々とプレゼンすると全体の雰囲気がダラダラしてしまうと思いまし、プレゼンできる人が少なくなってしまうように思います。そういう意味で10分間という制限を設けることが必要だと考えます。)

○レジュメを用意しても結構ですし、Power Pointなどを使用してプレゼンテーションを行っても構いません。

発表内容例:
○授業で工夫していること
○ホームルームで工夫していること
○教育相談で工夫していること
○テスト作りの際に工夫していること
○プリント作りで工夫していること
○教室の美化・環境面で工夫していること
○生徒指導で工夫していること
○部活動の指導で工夫していること など

おそらく、「オールマイティ」な先生はいないはずです。どの先生も、得意分野と苦手な分野があるはずなのです。得意分野におけるスキル・アイディアを公開してもらい、出席者でそれを共有するのです。プレゼンテーションを聞いた人は、聞いた内容を、独自の手法にアレンジして教育現場で実践するのです。

この形式で教員研修を繰り返せば、先生方のモチベーションも高まりますし、スキルの向上にもつながりますし、学校全体が豊富なアイディアに満ちている状態になると思います。

経営者や管理職を批判するようなことは厳禁というルールを設けることがポイントです。この流れになってしまいますと、研修における生産性が失われ、前向きなないようにならないからです。

ポイントは教員自らが、スキルやアイディアの発信者となり、教員同士でそれを共有し、学校全体の力を高めていくことなのです。

私は、学校独自で行う教員研修で、「ショートプレゼンテーション」をやってみたらどうかと考えています。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年7月19日 (日)

教員の研修には積極的に参加したい

私は教員の研修に積極的に参加しようと意識しています。しかし、学校行事やら授業のやりくりやらを考慮すると、「参加したくてもできない」という状況がたびたび発生しています。しかし、そんな中でも極力、参加するように務めています。

教員は人と接することが基本であるので、一見、人との交流がさかんに行われる仕事と思われがちです。しかし、人の交流というのがとても限定的なのです。同じ学校の中の同僚や先輩たちとの交流、同じ学校の中での生徒との交流です。

私立高校ともなりますと、ほとんど人事異動による転出・転入がありませんから、「同じメンバーと何十年も」仕事をしなければならないのです。「マンネリ化」が起こるのも無理もないと思います。そして、気づかぬうちに、数十年前のやり方をそのまま実践し、時代に取り残されてしまう教師が生まれかねないのです。

これを防ぐためには、積極的に研修に参加することなのです。講演の中から大きなヒントを得ることはもちろん、出席している他の学校の先生方と意見交換もできます。当然、新しい取り組みや意外な取り組みをしている先生方とコミュニケーションを図ることができるのです。大きな刺激を受けること間違いなしなのです。

教員の研修。新人の方々にばかり進めるのではなく、中堅、ベテランの教員ほど、積極的に参加すべきだと思います。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年6月27日 (土)

久々に教育論・学校論について真剣に語りました!

昨日、職場の先輩でもあり、私の出身高校の先輩でもある方と真剣に語りました。少子化の中で私学として、保護者の方々や生徒のみんさんから信頼と評価を得るためにはどんな努力が必要なのか。

お互いに、でデスクワークがたくさんたまっている中でしたが、別室で1時間、真剣に語りました。その中でその方がこんな提案をしてくれました。

施設や企画をおしゃれにデザインすることがとても大切。補習一つとっても、単に「補習」と言わず、生徒のみなさんにやる気を起こさせるようなタイトルをつける。その辺りのセンスというのも大切になってくるのでは。そうかも知れません。

学校を改築するとか、そういうことではなくて、ほんの少しでも、「おしゃれなイメージで見せる」「かっこ良く見せる」という努力が必要。

トイレにクモの巣はないだろうか。ゴミの分別はきちんとできているのだろうか。その辺りの所にも気を配ってくことで、学校全体のイメージが変わってくるのではないか。

授業力、進路指導力の向上につとめることは言うまでもなく、環境に対してちょっとした配慮をしていく。これも大切なことなのかもしれません。

今後、先輩と全国にある特色ある教育を展開している学校について、調べていくことにしました。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年5月 7日 (木)

クラスづくりの提案(15) 面談時の座る位置

デートのシチュエーション、どんなものが浮かびますか。典型的なシチュエーションの一つにドライブがあると思います。車酔いをしやすい方にとっては避けたいシチュエーションかもしれませんが、一般的に、ドライブは好まれるシチュエーションではないでしょうか。

これまで会話が続かなかったカップルでも、ドライブ中には話が弾んだということがあるかと思います。大きな理由は、二人とも、基本的に同一方向(ドライブ中ですので進行方向)を見ながら会話していることにあると私は考えています。

「基本的に同一方向を見て、時々、顔を合わせる」。このシチュエーションが最も話が弾むと私は考えています。家での待ったりデートなら、並んで映画を見ることがあるかと思いますが、この時も、快適な気持ちになっていることと思います。

面接をするときも、この効能をできるだけ活かし、生徒があまり緊張せずに、考えや悩みを話せるようなシチュエーションをつくってみてはいかがでしょうか。

言うまでもなく、生徒との面談はデートではありませんが、できるだけ話しやすい雰囲気をつくるという点においては、大変参考になる内容だと思うのです。

面接時の座る位置に関して、真っ正面の位置で座るのを避けるべきだと考えます。真っ正面に座っている先生に話をしなければならないというのは、生徒は強い圧迫感を抱くはずですし、緊張してしまうこともあるでしょう。そのため、構えてしまい、考えや悩みが話しにくくなってしまいます。こうした状況を避けるためにも、できる限り、真っ正面に座ることはしない方が良いと考えます。

私の場合、次のようにしています。
まず、机を6つ用意し、3つずつ、向かい合わせに並べます。6人がグループをつくるときに机を合わせるような感じです。生徒には片側の中央の席に座ってもらいます。私は反対側の右側の席に座るようにします。

生徒は両側が空いており、机を広々と使うことができるので、開放感を感じると考えたのです。教師と生徒は斜めの位置関係で座ります。真っ正面に教師が座っていませんので、生徒は妙な圧迫感を感じずに、話すことができると考えました。

通常の面談ならば、座る位置をこのようにしています。

逆に、生徒に厳しくしなければならない場合は、真っ正面に座って話をするようにしています。妙な圧迫感を与えるという目的ではなく、真っ正面から生徒の表情を見ながら、こちらも険しい表情で語ることで、けじめのある厳しさの中で話ができると思うのです。

面談時の座る位置、実はとても重要だと私は考えています。ぜひ、参考になさってください。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年5月 6日 (水)

教育実習生へのアドバイス(4)

 実習先での教育実習生の立場は複雑です。実習先が母校の場合、実習生は教え子であり、卒業生です。当たり前のことですが、教育実習という側面から考えますと、教員の卵であり、実習生です。

 立場は指導教員となる私たちも気をつけなければ行けないのですが、「実習生」と「指導教官」というお互いの立場をわきまえて過ごしていくことが大切だと思うのです。かつての教え子ではありますが、実習期間中は、教え子は「実習生」となる訳ですから、なれ合いの関係ではなく、節度ある厳しさの中での関係性を構築していかなければならないのです。

 また、実習生は実習先の生徒に接するときにも、立場をわきまえて振る舞わなければなりません。特に高校での実習の場合、年の差が小さいことも手伝って、ついつい友達感覚になってしまいがちです。この点には特に気をつけなればなりません。

 生徒にとって、実習生は大学生ではなく、あくまでも先生なのです。生徒には先生として接していくことが大切です。

 はじめのうちは緊張感があるため、それほど、問題はないのですが、慣れてきた頃に、実習先での教員や生徒に、教え子や卒業生、大学生としてコミュニケーションをとるようになり、最終的に、厳しく指導を受けるというケースが毎年のように見受けられます。

 実習期間中は特に、立場をわきまえて行動することが大切なのです。

 礼儀や節度を守り、立場をわきまえた行動、これを忘れずに先生として生徒に接していく。有意義な教育実習を過ごし、大きな成果が生まれると、私は信じています。

 教育実習生の皆さんにとりまして、充実した実習になりますことを、祈っています。

これで、シリーズ「教育実習生へのアドバイス」は終わります。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年4月18日 (土)

「大人になる君へ 他人のせいにしない姿勢を」の記事

昨日のホームルームで、4月16日(木)の朝日新聞に掲載された哲学者・中島義道氏の意見について考えました。職場の上司が、「この記事、今の高校生にも読んで欲しい」と渡してくれたのです。

「大人になる」とはどういうことなのか、論理的に書かれています。前半は少し難しい感じがしましたが、後半からは高校生でも理解しやすい文章になっていました。

途中までしか解説できませんでした。今後、後半の部分をもう1度読む機会を設けたいと思います。

特に、

だが、もう一つ、これと同じくらい重要な要素がある。それは、金銭面以外でも他人に依存しない生き方を実現することである。

さらに、

だが、この際とくに言っておきたいのは、きみと異質な人々を切り捨てるのではなく「大切にする」ことである。彼らがたとえ理不尽にきもに敵対的であっても、そういう人々との困難な「交流」は長い人生において真にきみの宝になるであろう。

特にこの2点について、今後のホームルームで生徒と一緒に考えてみたいと思います。

 

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年4月 8日 (水)

私の講義を聴いてくださった学生のみなさんへ

今日は母校の大学に、「教育実習のオリエンテーション」の講師として招いていただきました。講義のレジュメに、こちらのブログを紹介させていただきました。

私の講義を聴いてくださった学生のみなさんへ
 本日は私のつたない講義を熱心に聞いてくださり、ありがとうございました。顔を上げて、私の話に熱心に耳を傾けてくださいました。レジュメにメモを書き込みながら聞いてくださいました。うなづきながら話を聞いてくださいました。発問したときも、すぐにリアクションをくださいました。それら一つ一つが今も目に焼きついています。温かい拍手もいただきました。

 この大学の卒業生で良かったと心から思いながら帰ってきました。あのような形で90分間講義をさせていただいたのは、今回が初めてでした。予定した時間をオーバーしてしまい、質疑応答の時間を設けることができませんでした。申し訳ありませんでした。

 教育実習を目前に控えた今、不安になっている方も多いことと思います。色々と話をさせていただきましたが、常に謙虚な気持ちを忘れず、一生懸命に取り組めば、実習先の先生方も、生徒たちも、みなさんの頑張りに答えてくださるはずです。

 とにかく、思いやりの心で一生懸命に生徒の皆さんに接してみてください。困ったとき、生徒の皆さんの方が助けてくれるはずです。きっと良い教育実習になるはずです。

 みなさんの教育実習が充実したものになりますよう、陰ながら応援しています。本日はありがとうございました。後輩の皆さん、頑張ってください!

P.S. 左側のバーに「カテゴリー」というところがあります。その中にある、「エピソード」というところをクリックしますと、教員をする中で経験しました「エピソード」の一部をご覧いただけます。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年4月 7日 (火)

教育実習生へのアドバイス(3) 教育実習の事後にすること

ここでは、「教育実習の事後にすること」という観点でアドバイスさせてもらおうと思いますが、まずは、教育実習の最終日までにしておいた方が良いだろうということをアドバイスさせていただきます。

(1)アンケート(生徒向け)
 自分の授業はどうったのか。生徒の生の声を聞くチャンスです。指導教員のアドバイスはかなり参考になるものですし、鋭いアドバイスが多いはずです。ただし、それは教師という立場からの視点で述べられていることがほとんどのはずです。生徒の生の声を聞くというのは、違う視点であなたの授業を振り返るきっかけになるのです。きっと、意表をつくコメントが帰ってくるはずですし、その内容を真摯にに受け止めることで、あなたの授業技術は向上するはずです。私自身、教育実習に書いてもらった授業アンケートは今でも大切な宝となっています。原点に戻りたいときに、アンケートを読み返し、振り返るようにしています。「教育実習中」だからこそ、キャッチできる声かも知れません。

 では、実際、どのような観点で質問していけばよいでしょうか。質問項目について具体的に提案させていただきます。まず、大前提として、生徒にとってあまり負担にならないように、大まかな質問項目を用意しておきます。なおかつ、ある程度、生徒が自由にコメントできるような空間を確保しておくことも必要です。

 ○「説明の分かりやすさ」はどうでしたか、自由に書いてください。
 ○「授業のスピード」についてはどうでしたか、自由に書いてください。
 ○「声の大きさ」はどうでしたか、自由に書いてください。
 ○「板書の見やすさ」はどうでしたか、自由に書いてください。
 ○もっと「引きつけられる授業」にするためにはどうしたらよいでしょうか。自由に書いてください。
 ○その他、コメントやメッセージを自由に書いてください。

(2)授業評価シート(研究授業に来てくださった先生方向け)
 研究授業の教室の入口に、自分で作成した「授業評価シート」をおいておくことをお薦めします。(学校によっては、予め用意されているところもあります。)自分で作成する場合は、先生方の時間をあまり取らせないように、概ね選択式のものにし、最後にコメントをかいてもらうスペースを設けると良いと思います。例えば、このような形はどうでしょうか。

 ○導入(5・4・3・2・1)
 ○展開(5・4・3・2・1)
 ○結論(5・4・3・2・1)
 ○板書(5・4・3・2・1)
 ○総評(5・4・3・2・1)
 ○コメント(アドバイスいただければ幸いです)

そして、最後に、「お忙しいところ、ありがとうございました。」のお礼のコメントを書くと良いと思います。(参観してくれた先生の名前を書く欄も設けると良いと思います。)

そして、できればその日の内に、直接、参観してくれた先生のところへ行き、お礼を直接言い、そこで、いくつかアドバイスしてもらうようにすると良いと思います。どの先生方も、忙しい時間を割いて参観してくれているはずです。しっかり、アドバイスを聞くようにしましょう。

次に、教育実習後したらどうだろう、というアドバイスをさせていただきます。
はやり、お世話になった指導教員の先生には手紙を書くべきだと思います。教育実習生の中には、クラスの生徒一人ひとりにメッセージを書いた手紙やカードを送ってくれる人(もちろん、学校宛てにまとめて)もいます。参考にしてみてください。

次回は、「生徒への接し方」について提案いたします。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年4月 4日 (土)

教育実習生へのアドバイス(2) NGな教育実習生

ここでは、指導教員の視点から見て、「これはNGだろう!」と思われる教育実習生についての典型的な例をご紹介いたします。実習前にチェックしておくと良いと思います。

※下に列挙したNGな教育実習生は、実際に私が担当した教育実習生がそうであったというものではありません。あくまでも、一般論として、注意しておかないとこのような悪いケースが生じるおそれがあるというケーススタディとしての例です。

NGな教育実習生

 ①「成人式」仕様のスーツを着た教育実習生

 ②卒業生気分丸出しの教育実習生

 ③空き時間に、教材研究ばかりしている教育実習生

 ④「思い出づくり」に来た教育実習生

 ⑤「教員になるつもりがない」ことを明かしてしまう教育実習生

 ⑥「就職活動中である」ことを明かしてしまう教育実習生

 ⑦出勤時間ギリギリにやってくる教育実習生

 ⑧退勤時間と同時に帰ってしまう教育実習生

 ⑨放課後、生徒と2人きりで教室で語り合っている教育実習生

 ⑩生徒と携帯番号やメールアドレスの交換をしている教育実習生

 ⑪生徒を自家用車に乗せてしまう教育実習生

 ⑫「勘違いしてしまう」教育実習生

 ⑬謙虚でない教育実習生

 ⑭書類の作成にミスが多く、丁寧にまとめることができない教育実習生

 ⑮実習控え室の机上整理ができていない教育実習生

 ⑯研究授業の会場準備・片付けを自ら進んで行わない教育実習生

 ⑰実習が終わった途端に、茶髪・ピアスに変身し、学校に現れる教育実習生

 ⑱ブログやSNSに、教育実習の赤裸々な日記や写真を掲載する教育実習生

 ⑲一発芸でウケを狙おうとする教育実習生

次回は「教育実習の事後にすること」を提案いたします。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

教育実習生へのアドバイス(1) 役に立つアドバイス(準備編)

教育実習を目前に控えた方々はとても緊張していることとも思います。塾の講師や家庭教師などの経験のない方は、尚更、緊張していることでしょう。塾の講師や家庭教師の経験がある方も決して侮ってはいけません。場所が学校です。授業の内容も、問題集ではく、準備が大変な教科書を用いる場合が多いことと思います。また、授業以外でも、生徒の学習や生活の相談を受ける場合があります。

しっかり準備をして教育実習に臨みたいものです。こころで肝に銘じて欲しいことがあります。それは、教育実習は実習初日がスタートではないということです。教育実習が始まる1ヶ月くらい前に実習先の学校で実施される「教育実習オリエンテーション」に参加する日から、教育実習は始まっていると考えてください。

ここでは、それを踏まえたアドバイスを箇条書きにしてみました。参考にしてみてください。

■ホームルーム編

①実習先の学校で実施される「教育実習オリエンテーション」へ行った際には、指導教員にHRクラスの状況を伺う。

②少なくとも、学級委員長、副委員長、クラスのムードメーカーの名前と顔は覚えてくる。(写真表や座席表を見せてもらうと良い。)

③可能であれば、教室へ行き、クラスの様子を見せてもらうと、心の準備がしやすい。

④可能であれば、教育実習前にHRを見学させてもらう日を設けたい。

⑤学級通信を発行しているクラスであれば、事前に自己紹介文を掲載してもらうと良い。

■教科指導編

(1)充分な教材研究

①間違った知識は教えない。「知ったかぶって」教えない。

②「自分で解く」のと「教える」のは全く異なるものであるということを自覚しておく。

③実習先の学校で実施される「教育実習オリエンテーション」へ行った際には、教材を借り、担当する授業の範囲を伺う。(教材が借りられない場合は、コピーさせてもらう)

④「教材研究10に対して、授業で発揮できるのは3。あとの7は生徒の質問や授業の流れの変化に備えたストック」

⑤担当するクラスの理解度・定着度・課題などを事前に聞いておく。

⑥可能であれば、授教育実習前に授業を見学させてもうら日を設けたい。指導教員の授業スタイルを見た上で、予習をするとイメージが湧きやすい。

 

(2)丁寧な板書

①下手でもいいから丁寧に。練習すれば、ある程度うまく書けるようになる。「書いたことがないから…」や「やったことがないから…」というのは、言い訳に過ぎない。(空き時間や放課後を用いて練習すべし!)

②黒板は消し方次第できれいに見える。(横書きの場合、横一方向に消していく!)

③カラーチョークには役割をつけて使用する。(重要な場合の色。注意する場合の色。)

④可能であれば、生徒に事前にノートを見せてもらう。板書計画のイメージが湧きやすい。

⑤社会科の場合、穴埋めプリントを使用している学校も多いことと思う。そのような場合は、指導教員にプリントのサンプルをもらい、早めにプリントづくりをすること。

⑥正しい書き順で書くこと。アルファベットにも正しい書き順があるので、要チェック。

次回は「NGな教育実習生」です。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

クラスづくりの提案(14) 生徒の関心を引きつける方法(2)

教壇から生徒へ向けて発せられる内容は、単純で楽しいものばかりではありません。論理的に考えなければならない難しいもの、けじめやルールといった教訓めいているもの、精神論や哲学のようなものが多いことと思います。

休日に友だちと喫茶店で話している訳でもありませんし、娯楽のトーク番組に出演している訳ではないのです。学校ですから、どうしても難しく堅苦しい方向に向かう内容を伝えなければならないのです。そうした内容でも、生徒たちにしっかり聞いてもらい、理解してもらうために、教員は話の導入部分に工夫を凝らす必要があると考えます。

それには分かりやすい例を用いて、内容を単純化する必要があると思います。生徒にその内容で理解してもらった後に、本題に入り、より難しい内容を考えてもらうようにもっていく必要があると思います。

学校で教員が生徒に伝える内容は、難しくしようと思えばいくらでも難しいものにできます。ただし、導入部分で、物事を単純化して伝える工夫が必要ですし、それがとても難しいのです。そのことを考えながら、準備していく必要があると思います。

それから、もう一つポイントがあります。難しい内容や堅苦し内容を伝えるときこそ、生徒に発問しながら、話を進めていくことが大切です。このような場面で、教員が一人でずっと話してしまうのは極力避けた方が良いと思います。ただでさえ、内容が難しかったり、堅苦しいのです。それを一方的に伝えてしまうと、生徒にしてみれば、「押しつけられている」という印象を強く抱くはずです。これでは、生徒は先生の話を聞きません。

私はこのような場面では、特に、教壇から見て、左側後方の生徒、右側後方の生徒に発問するように心がけています。教壇から見て、この2席は最も遠いところにあります。最も遠いところに座っている生徒に発問することは、クラスの生徒全員にしてみれば、「この先生はクラス全体に向けて話してくれているのだ」という印象を強め、集中力を増すものと考えるからです。

集中力は、どうしても、前方よりも後方に座っている生徒の方が、散漫になりやすいと思います。中央部分よりも両サイドに座っている生徒の方が、散漫になりやすいはずです。つまり、クラスの中で、最も集中力が散漫になる可能性が高いのが、左側後方の生徒、右側後方の生徒となるのです。そのエリアは積極的に発問し、集中力が散漫になるのを防ぐように工夫する必要があると考えます。それがクラス全体の生徒の集中力を高め、教員の話に関心を抱いてもらえることに繋がると思うのです。

次回は「教育実習生へのアドバイス」です。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

クラスづくりの提案(13) 生徒の関心を引きつける方法(1)

新しく教員になった方や教育実習生によく質問されることがあります。それは「どうしたら生徒の関心をを引きつけることができるか」や「どうしたら私の話をしっかり聞いてくれるでしょうか」というものです。

新しく教員になった方や教育実習生の関心事のベスト3に入ると言っても過言ではありません。私はこの質問に対して、まずはこのように答えます。

「どれだけ頻繁に顔を上げてもらえるか」・「どれだけ長い時間顔を上げてもらえるか」を頭に置きながら、工夫してみたらどうでしょうか。

これにつきます。内容的にはためになっていることを言っていても、それを聞いてもらえないことには始まりません。生徒がずっと下を向いてしまい、しまいには居眠りしてしまうようでは、せっかく準備してきたことも台無しです。

生徒に顔を上げてもらいましょう。できるだけ頻繁に、できるだけ長い時間。顔を上げた生徒が話している教員の方を見ている。この状況は、クラスという集団的なシチュエーションではありますが、教員が一人の生徒と目があった瞬間だけは、個別で話しをしていることになります。

顔を上げてくれた生徒の目を見ながら話せる瞬間が多ければ多いほど、生徒は、「先生は私に話しかけてくれている」と感じ、先生の話に関心を抱くはずです。顔を上げてくれる生徒が多ければ多いほど、目を合わせる生徒が多ければ多いほど、今度は、クラス全体が先生の話しに関心を抱いてくれているという状況が生まれるのです。

では、生徒に顔を上げてもらうためにはどのような工夫が必要なのでしょうか。いくつか具体例をご紹介いたします。

まずは、話し方を工夫することです。話しのもっていき方・強弱・引きつけ方などを習得する必要があります。それには、話し方がうまい人の話を聞いて学ぶことが最も効果的な方法だと思います。私は日頃から、さまざまなPodcasting(ポッドキャスティング)聞くようにしています。PodcastingはiTunesを通してダウンロードできる番組なのですが、ラジオ番組の一部がそのまま配信されているものが多いようです。

話しのもっていき方、強弱、引きつけ方で参考になるのは、「久米宏 ラジオなんですけど」(TBSラジオ)と「安住紳一郎 日曜日天国」(TBSラジオ)のPodcastingです。久米さんの番組は、主に、オープニングの約12分間のフリートーク部分が配信されています。安住さんの番組は、主に、オープニングの約25分間のフリートーク部分が配信されています。毎回、気づくと、話に聞き入っている自分がいるのです。

落語や漫才で話し方を学ぶことも良いかと思いますが、それですと、生徒への話し方へ繋げにくいかも知れません。その点、ラジオ番組のフリートークは学校で教員が生徒へ話す話し方に繋げやすいと思います。

 

「久米宏 ラジオなんですけど」(TBSラジオ) 毎週土曜日13:00~15:00

  http://www.tbs.co.jp/radio/kume954/

   「安住紳一郎 日曜天国」(TBSラジオ) 毎週日曜日10:00~12:00

  http://www.tbs.co.jp/radio/nichiten/

ラジオですと、マイクの前で聴取者に想像力をかき立ててもらいながら話すしかありませんが、教壇ですと、そこに身振りや手振りをつけることができます。場合によっては、黒板に絵を描いたり、キーワードを書いたりすることもできます。このような手段も生徒の想像力や理解力を助けますし、顔を上げてもらうことに繋がると考えます。

次回も「生徒の関心を引きつける方法」を提案いたします。
 


人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

クラスづくりの提案(12) クラスのムードづくりへの工夫(2)

(3)教員自らが楽しむ
 特に、学校行事では教員自らが楽しむことです。林間学校、文化祭、修学旅行と大きな行事がたくさんあります。行事に向けた準備は大変ですし、行事の最中は生徒の安全面、健康面などを配慮しなければなりませんので、神経も使います。しかし、そのことばかりに目がいき、目くじらを立ててばかりいるようでは、クラスの雰囲気は悪いものになってしまいます。

 教員は、生徒への目配り・気配り・心配りをしつつ、行事そのものを楽しむ姿勢が必要です。生徒は、先生が楽しんでいる姿を見ることで、幸せを感じるはずです。同じ時間を楽しみながら共有できたことで、生徒と先生の一体感が生まれ、絆が生まれるのです。

(4)誉められた話は必ず伝える
 「授業中の集中力が素晴らしい」「元気に挨拶ができる」「調理実習の片付けが良くできた」「宿題の提出状況が良い」など、授業を担当している先生は、クラスの感想を担任に寄せてくれるものです。どんな些細なことでも結構ですので、生徒が聞いて喜ぶこと(たいていは誉められている内容)は必ずホームルームなどでクラスの生徒全員に伝えるようにします。そうすることによってクラスの生徒たちは、次も頑張ろうという気持ちが高まるのです。同時に、授業担当の先生への印象もより良い方向に向かうのです。

もちろん、授業担当の先生からは良くない情報が寄せられることがあります。「○○くんは、授業に集中できていなかった」「○○さんは課題の提出状況が良くない」など。このような場合は、なるべく、その生徒を個別に呼んで注意したり、アドバイスしたりすることをお薦めします。大勢の前で注意するのは、かえって生徒のやる気を損ねてしまう可能性があります。

誉めるときはみんなの前で誉める。注意するときは、なるべく個別に呼んで注意する。このことに注意しながら指導することは、クラスのムードを良いものにすると私は考えてます。

次回は「生徒の関心を引きつける方法」について提案させていただきます。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

クラスづくりの提案(11) クラスのムードづくりへの工夫(1)

(1)まずは、教員自らが率先して行動する
 私は、教員自らが率先して行動することはとても大切なことだと考えています。ですから、放課後の掃除の際には、生徒よりも率先して取り組むように心がけています。掃除はだらだらといい加減にやるものではありません。短時間で集中して、隅々まで素早く丁寧に行うものです。そのことを、自らの行動を通して生徒に見てもらおうと思っています。教室の掃除は「10分以内で素早く丁寧に」を心がけています。

 生徒たちは、私の行動を見て、それに合わせようと、素早く丁寧に掃除します。教員自らが率先して行動をおこさず、ただ、眺めながら口だけで指示している内は、大きな効果を上げることはできないと思います。昔から、「子どもは親の背中を見て育つ」と言います。教室のケースも同じです。「生徒は教員の背中を見て育つ」のです。口で指示するよりも、自ら行動している姿を見るべきなのです。

 掃除だけではありません。荷物を運んだり、学校行事の準備をしたりと様々なシーンにおいて、教員自らが行動している姿を見せることができる場面があります。このようなとき、絶好な機会と考え、自ら行動している姿をさりげなくアピールするべきだと考えます。

 生徒たちは、そのような先生の姿を見る内に、自然と、自ら積極的に行動するようになるはずです。掃除を一生懸命に行うことはもちろん、重い荷物を運んでいる他の先生(他のクラスの先生も含む)を見かけたら手伝ったり、行事の会場設営に積極的に取り組んだりするはずです。

 そして、最終的には、教員が手を出さなくても生徒だけで取り組めるようになると思います。まずは、教員自らが率先して行動することです。それは最終的には生徒の自主性を育むことに繋がるのです。

(2)ありのままの自分をさらけ出す
 クラス全体が和気藹々とした雰囲気になるためには、まず、教員自らが「ありのままの自分」をさらけ出すことが大切です。

 私の場合、成功した体験よりも、失敗した体験談の方を多く話すようにしています。そうすることによって、生徒も「ありのまま」を話しやすくなると思うのです。先生が、立派な経験談や経歴ばかり話す場合、その先生への尊敬の念を抱くこともあるかと思いますが、それ以上に、生徒は自分のことを話せなくなってしまうように思います。立派な経験談や経歴を疲労されることによって、生徒は先生に近づきにくくなってしまい、そこには厚くて高い壁ができてしまうように思います。

 特に年度の前半は、失敗談を中心に話すことを心がけてみてください。学校生活での失敗談、勉強法での失敗談、恋愛の失敗談、部活動での失敗談、旅先での失敗談・・・。失敗談のジャンルは多種多様です。失敗談はときとして、聞いている人々の共感を呼びますし、人間味がにじみ出ており、人柄を伝えやすいのです。

 生徒は「先生もこんな失敗するんだ」という気持ちを抱きます。そして、「先生に自分のことも知ってもらいたい」という気持ちが芽生えてくるはずです。一人ひとりが自分の「人柄」をアピールしやすくなり、クラス全体が和気藹々としたものになるはずです。

 特に、中学・高校に拘わらず、1年生の担任になった場合は、このことを意識した方が良いと思います。2年次以降でも、クラスのメンバーが大きく入れ替わる場合には有効かと思います。

次回も「クラスのムードづくりへの工夫」について提案いたします。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年3月18日 (水)

腰が抜けてしまったサプライズ!クラスのみんな本当にありがとう。

Dsc05686_7 今日は朝から来年度の授業編成のことでとても忙しい1日でした。その上、今日は授業が最終日を迎えます。1年間のまとめという大切な授業です。気持ちを盛り上げて来年度に繋げてもらいたいので、色々な話も入れていきました。

教室から職員室に戻ると、再び、授業編成のことで外線をつないで打ち合わせをしたり、内部の職員と調整をしたり。そして再び、教室へ。

このようなバタバタな1日だったのです。そんななか、今日の12時35分にサプライズが発生しました。クラスの女の子2人が喧嘩していてだれも止められない状態になっていると、他の女の子2人が言いに来てくれました。

それは大変だということになり、教室に行ってみると、クラス全員が輪になって待っていました。えっ、喧嘩は??

と思っていると、クラス全員がクラッカーを鳴らしてくれました。そして、花束も受け取っていました。お前ら、ふざけんなよ!と言った途端、腰が抜けてしまいました。

そして、床に倒れ込んでしまいました。教卓を見てください!と言われたので、教卓を見ると手作りのケーキが。これは、今年度、このクラスの授業を担当して くださった先生方で分けて食べてください!というのです。あとで、聞いた情報によりますと、夜中までかけて作ってくれたそうなのです。

朝からバタバタしていて、色々と大変なことがある中で、クラスで問題が発生したという情報。最悪の気持ちで階段を駆け上がって教室へ行ったら、サプライズ!

今になってやっと嬉しさやありがたさがこみ上げて来ました。やっぱり、担任の性格が遺伝しています!度が過ぎます!(笑)

でも、ホント、ありがとね。嬉しかったです。一生忘れない、度が過ぎたけど、最高のサプライズでした。(そんな、届かぬ思いを記しておきたいと思います。)

そうそう、「ヒゲはえてるー?」って書いてありますが、これは、3月に入ってからクラスで流行らせた合い言葉です。使い方はこんな感じです。

生徒)先生ってかわいいですよね。
私)でも、ヒゲ生えてますよ!

って使います。これが結構、ウケました。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年3月13日 (金)

サプライズ大作戦は大成功!

Dsc05639 今日は今年度担当したクラスの最後のホームルームでした。1週間ほど前から、クラスの子たちと相談して、副担任の先生へのサプライズを行うことを決めました。

この1年間、私とクラスの子たちは副担任の2人の先生にお世話になりました。その感謝の気持ちを込めてサプライズ!

サプライズは大成功!クラスの子たちは、お2人に心温まるメッセージを伝えていました。後ろで見ていて、私が感動してしまいました。私のクラスのモットーは「人々に対してホスピタリティの精神を」なのです。子どもたちは、1年間伝えてきたことが実践できているのです。

ブーケもプレゼントしました。左側は学年主任でもある副担任の先生へのブーケです。ワインレッドが似合うと思ったので、この色にしました。右側はもう一人の副担任の先生へのブーケです。こちらも、その先生の雰囲気がよく表れていると思います。

Dscf0562 このブーケなのですが、イーアスつくばにある、With Gardenというフラワーショップで作ってもらったのです。お店の雰囲気も良いですし、アレンジのセンスも抜群です。お薦めのお店だと思います。

Dsc05637

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年2月27日 (金)

もしも世界が100人の村だったら

今日のホームルームは学年主任の先生が集団読書の授業をしてくださいました。クラスの生徒は一人1冊ずつ、『もしも世界が100人の村だったら』を手にし、学年主任の先生の説明に合わせて、ページをめくっていくという形態です。

文章量自体はそれほど多くないこの本ですが、1文1文の背景がとても深く、学年主任の先生の解説は90分近くにもなりました。

生徒たちだけでなく、私たちも知らないことが多くあり、とても勉強になりました。日本は世界の中でどれだけ恵まれているのか、私たちの人生はどれだけ、安心で安全なものであるのか、そうしたことが数値的に理解することができる1冊です。

私たちは、世の中の現状と私たち自身が置かれているこの状況をしっかりと理解し、その上で、自分に何ができるのかを考え、行動していけるようになると良いと思いました。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年2月23日 (月)

ケーキ、すごくおいしかった!クラスの子からもらったケーキです。

090223_134428_2 090223_134447 午後最初の授業は私が担任をもっているクラスでした。教室に行くと、教卓の上に大きな箱が置かれていました。中を開けてみると、きれいにデコレーションされたケーキが入っていました。

「どうしたの?」と尋ねてみると、一人の子「私が作りました。みんなで切って食べましょう!」と。

というわけで、帰りのホームルームまでに小さく切って、みんなで食べることになりました。

090223_145454 副担任の先生が午後の空き時間を利用して、きれいに切ってくれました。時間をかけて丁寧に切ってくれました。ホールのケーキをこんなに細かく切ってあるのを見たのは初めてでした。切るのが本当に上手だなと思いました。ありがとうございました。

帰りのホームルームでいただいたのですが、マジでうまかったです!色々とトッピングされていたので、ものすごく甘いのかなと思っていたら、丁度良く、本当においしかったです。ケーキ作るの上手です。クラスの子たちもおいしそうに食べていました。

作ってくれた子が、「○○の分、取っておいて、明日、あげてください!」と言ってくれたのです。○○とは、今日、風邪で休んでいた男の子です。(そういう気配りができて、本当に素晴らしいと思いました。)

で、○○くんのために取っておいたケーキなのですが・・・。ごめんなさい。職員室に戻ってきてすぐに、私が無意識で口に入れてしまったのです。口に入れた瞬間に気づきました。食べちゃいました。明日、謝らないと。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2009年2月16日 (月)

バレンタインは14日だけに14人からもらいました!

P1000095 ホワイトディにはきちんとお返しをする主義なのです。今年は14人の方から頂きました。ありがとうございました。スケジュール帳にくれた人の名前を記入しました。これで3月14日はばっちりです。

くれた方が14人。バレンタインディが14日。ホワイトディが14日。14つながり!書きながらそんなことを考えました。

今年はどんなお返しにしようかな。前回はたしか、スタバで詰め合わせてもらいました。その前の年は、アメリカからの輸入物のお菓子をあげました。その前の年はディズニーストアで買ったような気がします。

お返しを何にするか、相手のリアクションを予想しながら考えるのはとても楽しいです。みなさんは、どんなものをお返ししますか。または、お返しとしてどんなものが欲しいですか。

写真はクラスの生徒が作ってくれたチョコレートケーキです。見た目もかわいいですけど、味もかなりおいしかったです。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年12月31日 (水)

ブラジル・サンパウロからのお客様!私の授業を見に来てくれることになりました!

来週、ブラジル・サンパウロ出身の英語の先生が私の授業を見学しにきてくれます。ブラジルの人々はポルトガル語を母国語としています。そのため、ブ ラジルでの英語教育は私たちの教育と同じESL(English as Scecond Language)の教育になるのです。

私は、その話をいただいて即決で、「やらせていただきます!」と答えました。副担任の先生も英語の先生ですので、心強いとも思いました。私たちもブラジルの先生から英語教育の特長や課題について詳しく聞いてみたいと思います。

ブラジルの先生は少し前に日本にやって来たばかり。日本語はほとんどお話にならないそうです。ですので、管理職の先生との顔合わせなどは、私たちが通訳を務める形で進めていきます。今から、本当に楽しみです。

教師として英語を使うというのは、ほとんどの場面において、授業での英語になります。ブラジルからの先生がいらっしゃることによって、私たちも実践 的に英語を試すことができます。それが公式な場面であればあるほど、しっかりコミュニケーションを取らなければなりませんから、尚更、気合いが入り、楽し みが増してきます。

授業後のホームルームでは、ブラジルの先生と子どもたちとの交流の時間も企画しました。アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリアといった英語を 母国語にしている国々の方とはコミュニケーションを取る機会はあるものの、なかなか南米の方とコミュニケーションを取る機会はありません。ですから、今回 は絶好のチャンスをいただきました。ブラジルの先生の視察がうまくいくよう一生懸命にコーディネートすることが、自分たちの実践的な英語力の向上に繋がる のです。お互いにとってためになる取り組みです。

チャンスを与えてもらったことに感謝したいと思います。尚、今回の視察を通じて考察した内容についても、論文の中で掲載される予定です。

今まではこのような話があっても、「通常の業務に支障をきたさないかな」という心配が先に出ておりました。しかし、最近、考え方を変えました。「目 の前にあるものはチャンスなのかも知れない」と考えるようになりました。自分がチャンスをつかんで取り組むことが、生徒への還元に繋がるのでしたら、こん なに良いことはありません。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年12月29日 (月)

ヨーロッパからの修学旅行から帰国した先輩先生からのアドバイス!

今朝、早く起きました。今日は、1時間ほど、ヨーロッパへの旅に思いを馳せてました。

先輩の先生方は、今月、ヨーロッパ(イギリス・フランス)の修学旅行を終えて帰国しました。「来年の参考になれば」ということで、クラスの学級通信 をくださる先生や、修学旅行の全行程を通して気づいたことや改善点などを印した1冊のノートをくださる先生が。ありがたいアドバイスが詰まっていました。 ありがとうございました。

まずは、学級通信をくださった先生。今年度7回目の発行となる学級通信。今回の特集は「修学旅行を終えて」。まずは担任の先生のメッセージが書かれ ていました。エピソードと伴に生徒への感謝の気持ちがつづられていました。私も担任として印刷したことが2回あるので、先生が印された「感謝の気持ち」、 本当に良く分ります。

その後、生徒の一言コメントが掲載されていました。この先生は、クラスの生徒に、「修学旅行を通してどんなことに気づくのか」という課題を出されたようです。

これは素晴らしいアイディアだと思いました。修学旅行全行程を通じて設けられた一つの課題。「どんなことに気づくのか」という課題なら、「生徒も色々な発見をしてみよう」という思いになり、「学びの場としての修学旅行」が実践できるはずです。

後半は、修学旅行の写真がたくさん掲載されていました。

もう一人の先生からいただいた1冊のノート。日記風につづられたノートです。航空券、ユーロスターのチケット、パンフレット、それにレシートなども添付されています。本当に分りやすい内容になっています。

もちろん、「引き継ぎ事項」が書かれた文書というのはありますが、このノートは日記風に書かれているので、臨場感が伝わってきて、私たちが行くときにはさらに良いものになるようにブラッシュアップしていこうという思いになります。

しっかり準備していっても、現地にいってから、「そうなんだよな~。これを準備しておけば・・・」ということがあるんですよね。それは大きなことで はなくて、ちょっとしたことなのですが。「なくても大丈夫、でも、あると便利」。このような感覚のアドバイスがたくさん盛り込まれていました。

本当に役に立つノートです。書くのも大変だったと思います。時間もかかっていると思います。このノート大切にさせていただきます。

私の勤務している学校は、先輩の先生たちが後輩の先生たちを、親切にサポートしてくれるのです。相談にも熱心にのってもらえます。私は入職してから、色々な先生にサポートしていただいてきたとあらためて感じています。

私にも後輩の先生がたくさんできました。これからは、私が先輩の先生にしてもらってことを、後輩の先生たちのためにできればと思います。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年12月22日 (月)

おめでとう!教え子の放射線技師デビュー!

今日午後、教え子から電話がありました。放射線技師の国家試験に合格したものの、なかなか専任としての就職口が見つからず、学生を卒業してから9ヶ月ほど、非常勤職員として週に何度か病院で働いていた教え子がいました。

ずっと心配しつつも、「せっかく就職するのだから納得する形で正規の職員になった方がいいよ」というアドバイスだけさせてもらいました。

あれから9ヶ月。ようやく就職が内定し、年明けの1月から採用されるとのこと。携帯に電話をもらったのですが、その声は、安堵した様子でこれから頑張ろうとする意欲に満ちていました。

私もこの知らせが聞けて本当にほっとしました。教え子の活躍をこれからも応援したいと思いました。

それで、驚くべきことがあるのです。今日のお昼ごろ、職場の机の引き出しを整理していたら、その教え子たちとコッツウォルズで撮った写真が出てきたのです。その教え子の当時の姿を見ながら、「就職、どうなったかな?」と考えていたのです。

それから、数時間して、その教え子から連絡がありました。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年12月19日 (金)

ブラジル人の英語教師と過ごした1日!今日は忘れられない日になりました!

今日は忘れられない特別な日になりました。今日は国費外国人留学生が私の授業を見学しに来てくれました。彼はブラジル出身の方で、この秋に来日しました。それまではサンパウロで英語教師として活躍していました。

日本の英語教育とブラジルの英語教育を比較し、より良い英語教育を研究しているところです。約1年半、日本で研究をし、母国に帰る予定だそうです。帰国後は、英語教員のための指導者(ティーチングトレーナー)として活動するそうです。

これまでEメールでやりとりをしてきましたが、お会いするのは今日が初めてでした。大変気さくな方で、色々と話をさせてもらいました。お昼にはラン チミーティングを開催させていただきました。十数人の教員が集まり、40分間のひとときをすごしましたが、私と私がコンビを組ませてもらっている先生の二 人で、ときどき「逐次通訳」を入れながら、進行していきました。笑いありの大成功のミーティングでした。

その後、私の授業を見学しにきてくれました。その先生は日本語をほとんど話さないので、そのことにも配慮し、今回は全体の98%を英語で進行してい きました。ブラジルの先生の他にも先輩の先生方や同僚の先生方が多数来てくださり、スコアカードに評価やコメントを書いてくださりました。(スコアがほと んど満点でした!)

ほぼ英語だけで英語を指導するのを今回やってみて、生徒も自分も楽しくやることができました。終わってからブラジルの先生に「あなたの発音はかなり 素晴らしかったし、指示を出すタイミングや説明するタイミングが絶妙だった。英語で英語を指導するのは中々難しいものですが、時々、笑いを入れながらとて も工夫されていました。表現力もありますね。そして、このことは是非言いたいのです。あなたと生徒のみなさんの間の関係を一言で言うなら 「rapport」ということばがぴったりです。」

これには泣きそうになるくらい嬉しかったです。rapportとは、「信頼関係が築かれた上で結ばれたかたい絆がある状態」を示す形容詞です。最高のことばをもらいました。

ここまで準備をアシストしてくださったコンビを組ませてもらっている先生、今回のこのようなチャンスをくださった管理職の先生、そして、直属の上司の先生には感謝しています。

今回の私の授業は、彼の論文の中で紹介される予定です。

ところで、その後、行われたホームルームはブラジルの先生との交流会を行いました。生徒たちも英語で自己紹介をしたり、質問をしたりとても積極的で した。客観的に見てかなりコミュニケーション能力があると感じました。後半行われた彼のプレゼンテーションにおいても、生徒たちは、冒頭は私たちが逐次通 訳を入れたものの、途中は、難しい単語が出てきたとき以外は通訳なしで聞き、理解していました。リスニング能力がとても高いと感じました。

彼はパワーポイントでブラジル事情の表や写真を準備してくれていました。生徒たちは、リアクションをバンバン入れながら、彼の話に耳を傾けていました。

終わってから、「もっと英語を勉強したくなった」「今日は、本当に充実しました」など、目をキラキラさせながら、前向きな感想を言ってくれました。

今日は忘れられない1日になりそうです。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年12月16日 (火)

クラスづくりの提案(10) インプレッション(印象)の大切さ

あなたはこのような経験はないでしょうか。小・中・高、いずれの時代でも結構です。1度くらいはこのような経験があるはずです。いや、1度どころではないかもしれません。

4月、担任の先生が発表された時、「今年はつまらない1年になりそうだ」「あぁ、最悪」「今年一年、終わったよ」などの思いに駆られたことはないで しょうか。親しくしており、その先生を十分理解している場合は、致し方ない思いかもしれませんが、一度も授業を受けたことがなかったり、話したことがな かったりする場合でも、このようなネガティブな気持ちになったことがあることともいます。

これは、インプレッション(印象)が決めた思いである可能性が高いのです。しかし、インプレッションが決めた教師像であるので、初めのホームルーム で自分自身をしっかり出し、プラスのインプレッションを子どもたちに抱いてもらおうではありませんか。担任のみならず、授業担当者にとっても、初日がとて も大切なのです。

では、初日にあなた自身を十分発揮するためにはどうしたら良いのでしょうか。具体的な提案をさせていただきます。

語る内容が最も大切だと思います。分りやすく、生徒の心が躍るようなスピーチを目指ししっかり準備していくことが大切です。前にも書きましたが、そ のためには、学級通信を用意し、そこに「担任の決意表目」を書くことをお薦めします。それがあれば、初日のホームルームの時に、何が言いたいのか分らなく なることや、話がそれてしまうという思わぬ展開を防ぐことができます。気持ちにもゆとりが持てるはずです。

安定感のある語りかけは、生徒にも伝わり、それは生徒が抱く教師に対する安心感に繋がると考えます。初日に何を話かについては、学級通信を作成しな がら、じっくり考え準備していくことが必要だと思います。真剣な姿勢は生徒にも繋がります。教師にとっても生徒にとっても、「初日」という日は1日しかあ りません。教師は、生徒の心に残る言葉を発し、それが生徒のやる気を促したり、心を温めたりする役割を担っていると私は考えています。

学級通信と連動させて「担任の決意表明」をしたあと、大まかなルールを伝えることをお薦めします。ルールといっても難しく考えないでください。誰に でも簡単に守れるルールです。そのルールを破ったときには、本気で怒るということを初日に伝えておくと良いと思うのです。私の場合、「友だちを思いやる」 「親や家族に感謝しながら学校生活を送る」「教室をきれいに使う」ことをクラスの大まかなルールにしています。

このくらい分りやすいルールが良いと思います。「宿題をしっかりする」「そうじをしっかりする」のようなルールはその後の細かいルールになると思い ます。大まかなルールから派生できるルールですので、これは初日に伝えるルールではないと思います。逆に、このようなルールはしらけてしまいます。初日 は、気をつけて行動すれば、だれにでも達成可能な大まかなルールを伝えれば良いのです。

最後に、外見のインプレッションも大切です。これは、容姿を改善すべきということではありません。せめて、少しでも「爽やかな印象」を与えられるよ うな努力をすべきだと思います。笑顔を絶やさない、髪型に気を遣う、ワイシャツやネクタイに気を遣う。ホンの少しのことなのですが、爽やかさがアピールで きれば、生徒の抱く印象はプラスに作用するようです。子特に、中・高生は、ファッションに強い興味を持つ時期です。ちょっとした工夫で全体的な印象が変る ものです。

次回は、「クラスのムードづくりへの工夫」を提案させていただきます。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年12月13日 (土)

クラスづくりの提案(9) きれいな教室を保つために(2)

整備された教室を保つために、私がしている工夫を具体的に紹介します。床、黒板、ロッカー、棚上、掲示板、ゴミ箱にしているちょっとした工夫をしています。さりげない工夫なのですが、これが大きな役割を果たしています。

(1)床にしている工夫
机の配置は教室の印象を決める最も大きな要因です。机が縦横にまっすぐそろっているでしょうか。縦横にまっすぐ並べられた机のある状態は見る人に燐としたものを感じ取らせるはずです。気持ちが引き締まり、「さあ、これから勉強するぞ」という思いになるはずです。

これは生徒だけではなく、教師にも作用する効果があると、私は考えています。生徒がまっすぐに並んでおり、適度で一定の間隔で座っている。教壇から この様子を教師は見ることになります。自ずと、やる気がでてくるものです。教壇に立っている教師は、少し高い位置から規則正しい様子を見るわけですから、 なおさら「規則正しさ」を感じることができるはずです。また、この状態で座っている生徒に対しては、「自分の話を真剣に聞こうとしてくれている」という思 いになるはずです。すると、教師は俄然、やる気に満ちてくると思うのです。無意識のうちに教師は授業により一層の熱がこもると信じています。

適度で一定の間隔を保つためには、床にさりげなくマークを施すと良いと思います。許されるならば油性のペンで、3センチほどのマークを1カ所に付け れば良いと思います。例えば、机の脚の右前の部分に3センチほどのマーク(横一直線)を施すくらいならば、床のマークはそれほど目立たないと思います。

やはり、マークがないと、机は徐々にずれていってしまうと思います。毎時間、毎休み時間事に机はずれていくはずです。生徒は前の人の机に合わせる習 性がありますから、結果的に全ての授業が終わる頃には少しずつ蛇行した縦列、凸凹の横列になてってしまうはずです。ですから、席事にちょっとしたマーキン グをする必要があると思います。

(ただし、学校によってはこのようなことが禁止されている場合もありますし、床の材質によっても事情はことなりますので、施設管理者等に確認する必要がある場合があるかと思います。)

(2)黒板にしている工夫
机の並びの次に教室の印象を決めるものと言えば黒板が挙げられます。きれいに消された黒板は、自然と、生徒、教師に適度な緊張感を与えるはずです。私は4月の早い段階でクラスの生徒全員に「正しい黒板の消し方」を伝授しています。

私のクラスの黒板消しのルールは次の通りです。
①「右から左」同一方向に消す。
 往復しながら消すと、黒板が白っぽくなってしまい ます。洋服の毛玉取りを想像してもらうと分るかと思いますが、往復しながら毛玉を取ろうとすると、行って帰ってくるときにには、大量の毛玉が服についてし まいます。それと同じ原理です。必ず、同一方向に消すようにしています。黒板は横長ですので、横に消します。ただし、国語のような縦書きの授業の時には いったん、上から下への同一方向に消してから、右から左への同一方向に消していくときれいになりやすいので、参考にしてください。

②黒板両サイドを使用せず、授業の先生に使ってもらう
ありふれた黒板というのは右端に縦書きで月・日・曜日、それに日直の名前が書かれてい るものです。ドラマのセットもこのパターンを使っています。私の場合、このようなことはしません。考え方は色々あると思いますが、私は、黒板というもの は、授業をする教師にフル活用してもらうためのものだと考えています。教師によって授業時の黒板のレイアウトは異なるものです。少しでも担当の先生がパ フォーマンスしやすいように、何も書いてい以内状態で黒板を使ってもらうことを心がけています。

当然、ありがちな、黒板の左端に宿題のページを書いたり、授業変更や提出物について書いたりもしません。これをやり出すとキリがなくなります。極端な例ですが、クラスに寄っては黒板の5分の1程度が連絡事項で占められていることさえあります。

私は、「正面の黒板は授業をする先生のもの、何も書かれていない状態でその先生に渡す」というのをモットーにしています。

では、宿題、授業変更、提出物等の連絡はどうするのか。私は生徒にメモ帳を渡してありまして、そこに書いてもらうようにしています。社会人になれば 必要事項をメモに取るというは日常茶飯事となります。今のウチにその習慣をつけてもらおうと思っていますので、口頭で伝え、それをメモしてもらうようにし ています。お陰で私のクラスの生徒は、「書くのが速い」と言われます。ただし、複雑な連絡や最重要な連絡については、正面の黒板ではなく、教室横にある黒 板を使用しています。(教室横の黒板がない場合は後ろの黒板を使用してください。)

(3)ロッカーにしている工夫
ロッカーは基本的には一人あたり1カ所となりますが、クラスの人数によっては、ロッカーが余ることがありま す。このような時は、共同使用のロッカーとして生徒に使ってもらうようにしています。男女は分けるようにしています。2人で1カ所、3人で1カ所程度に分 けて使用しています。共同使用のロッカーには体育館履きを入れてもらうようにしています。ロッカーの中に、教科書や参考書と共にシューズを入れてもらうの は、いやだろうなと思ったものですから。

空いているロッカーはこのように活用します。共同使用のロッカーとして活用しなければ、気づいた人だけが使えるロッカーになってしまったり、ゴミ箱みたいになってしまう可能性がありますから、一つ一つのロッカーには必ず何らかの役割を設ける必要があります。

(4)棚上・掲示板にしている工夫
棚上には植物を置くようにしています。教室はその特性上、何も工夫をしないととても殺風景な空間ですし、四角い平面ばかりの空間です。ちょっとしたことなのですが、植物を置くだけで、教室全体がすがすがしい空間になります。不思議なものです。

それから掲示板にはお知らせ以外に、できるだけ多くの絵を貼るようにしています。私が貼っている絵は朝日新聞の付録で毎年ポストに入れてもらっている絵です。今はミレイの絵などを飾っています。詳しいことはこちらからどうぞ。http://www.ync-net.co.jp/inf/free/TateBritain植物同様に、ちょっとした絵があるだけでも教室の印象が異なるはずです。

(5)ゴミ箱にしている工夫
最後にゴミ箱にしている工夫です。なるべくこまめにゴミ捨てに行くようにしています。特に夏場は気をつけないとゴミ箱の中から臭いを発する場合があります。半分くらいしかたまっていなくても、ゴミ捨てをするように生徒に伝えています。

大前提として、なるべくゴミがでない生活を心がけるようにも指導しています。ゴミをなるべく出さない。見かけた大きめのゴミをすぐに拾う。これらを 日々の習慣にしていると教室が常にきれいな状態に保てます。基本的に1週間に2回しか教室の掃除をしていません。やらないときは1週間に1回とか10日に 1回程度です。

ゴミが出ない。見つけたらすぐに拾う。これを心がけるだけで、かなり違います。先生方から「○○先生の教室はいつもきれいですね」と言ってもらえるのですが、おそらく学校の中で一番掃除をしていないクラスだと思います。

教室への工夫を具体的に提案させていただきました。これをそのまま同じようにするのは難しいと思います。それぞれに実情に合わせて取り入れていただければと思います。次回は、「インプレッション(印象)の大切さ」についてです。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年12月12日 (金)

クラスづくりの提案(8) きれいな教室を保つために(1)

教室は生徒が授業を受け、教師が授業をする場所です。生徒たちは学校生活のほとんどを教室という空間で過ごします。教師にとっては、教室で展開され る授業を通して、自分の知識や生き方を伝える空間となります。教室は学校には欠かすことのできない大切な場所ですし、十分整備された環境(=教室)こそが 教育の大前提となるのです。

私は小・中・高と野球をやってきました。練習前、練習後のグランド整備はとても入念に行われました。特に高校では、先輩も後輩も関係なく、心を込め て行いました。時々、グランド整備をしていると、「グランドはお前達の技術を向上させてくれる神聖な場所なんだから、心を込めてやるんだぞ」「しっかりや らないと怪我のもとだぞ」と遠くの方から監督の声が聞こえてきました。

私は、教室もそれと同じだと思います。ゴミの落ちている教室、机がぐちゃぐちゃに配置してある教室、黒板が十分消されていない教室、掲示物が無造作 な状態になっている教室、棚の上が整頓されていない教室、蛍光灯がチカチカしている教室・・・。マイナスイメージの教室は挙げるとキリがありませんが、こ れらは必ず生徒及び教師双方の心理に何らかの影響を与えるものと、私は考えています。

何と言っても、適度な緊張が保てなくなるはずです。落ち着きがなくなってくるはずです。一時的なものならばまだしも、このような教室の状態が慢性的なものになってしまうと、「落ち着きのないクラスの状態」が通常の状態になりかねません。

クラスにけじめのようなものがなくなっている場合、まず、教室のコンディションを確かめてみてください。ガミガミ言う前に、まずは教室の整備をやってみてください。できれば、生徒たちと一緒にやってみてください。きっと何かが変ってくるはずです。

もっとも、教室が常に整備されている状態を保つにはスタート時がとても大切になります。もちろん、年度途中からでも、改善することは可能ですが、できれば年度当初から整備された状態を保っていきたいものです。そのために私がしているちょっとした工夫を次回ご紹介します。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年11月28日 (金)

恩師との再会!

今日は出張で他校の授業を見学しに行ってきました。公開授業の会場に行く途中の教室を覗いたところ、どこかであったことのある方が授業をされていま した。自分が高校を卒業してからかれこれ15年近くの年月が経過しております。その先生も当時の年齢+15歳なのですよね。教室の標識を見たら、「○○ク ラス」(○○には先生の名前が入ります)と出ていました。やっぱりそうでした!

公開授業を見学した後、再び、その教室の前を通過したところ、○○先生の授業も終わったところでした。教室から出てきた○○先生に声をかけました。

「お久しぶりです!」
「お久しぶり!さっき、覗いていたでしょう。その様子が見えて、すぐに分りましたよ。元気そうで!今日はどうしてここに来たんですか?」

「公開授業を見学させていただいたのです。」と言いながら名刺を渡しました。
○○先生は私が教師をしているのを知らなかったようなのです。驚かれていました。

心が弾みました。○○先生と再会できて、気分が若返りました。

○○先生は大変熱心な方でした。野球をしたことがなかったのですが、当時、野球部の部長を務め、監督さんとともに野球部を指導してくださっていました。

ユニフォームを買って、私たちに、ノックをしてくれました。「野球ノート」を自らつくり、監督さんが選手にアドバイスしていることを、細かくメモされていたのを覚えています。ノックも日ごとに上達していました。本当に心の温かい先生でした。

あれから15年。今日、お見かけしたところ、うっすらと白髪が交じっておられました。あのころ、かなりの熱血先生だった○○先生は、今は、温かい優しい先生になっていました。

私もそんな「良い歳のとり方」をしたいと思いました。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年11月17日 (月)

クラスづくりの提案(7) 学級通信のコンテンツ(4)結びには「保護者の皆様へ」のコーナーを設けましょう

学級通信を発行する際、私は必ず、「保護者の皆様へ」というコーナーを設けています。もちろん、学級活動は子どもたちが主役です。しかし、保護者の ご理解とご協力がなければ学級活動は成り立ちません。保護者と学校が手を携えて、子どもたちを全力で応援していくのが、教育のあるべき姿だと考えていま す。ですから、保護者へ学級の活動を報告するというのは、当然の義務だと私は考えています。授業料を納めているのは保護者なのです。「お金だけ工面しても らって、内容は知らなくても良い」というのでは、保護者に申し訳ないと思うのです。今、子どもたちは、学校でどのような活動をしているのか、これからどの ような行事が待っているのか、保護者がこれからを知りたいというのは当然であり、権利であると考えます。担任は学級の様子を保護者に報告していく必要があ るのです。

学級通信は発行した方がよいと思うが、「保護者の皆様へ」というコーナーは必要ないのでは、と感じる方もいることと思います。もちろん、そういう意 見を否定するつもりはありません。しかし、私は「保護者の皆様へ」というコーナーは絶対に必要だと考えています。このコーナーには、保護者に向けたメッ セージやお知らせを書くことができます。保護者にも意識的にこのコーナーを読んでもらえます。時間がないときはこのコーナーだけ読んでもらえればポイント も分ります。

それだけではありません。学級通信はまず、子どもたちが読みます。このコーナーは子どもたちにも目を通してもらうようにしています。そうすることに よって、保護者の視点で子どもたち自身を見つめてもらうきっかけになるのです。「親は自分のことを、こんな風に心配してくれているのだ」とか「親に感謝し なければ」という気持ちが少しでも芽生えてくると信じています。反抗期の子どもたちの中には、親の気持ちを理解できなくなっている子もいるはずなのです。 このコーナーを読むことで、少しでも親の気持ちを分ってもらえるきっかけにして欲しいと思っているのです。そのような狙いもあります。

それと、もう一つ特筆すべきことがあります。私は学級通信を配布する際は、子ども一人につき、同じものを2部渡すようにしています。1部を子どもた ち用に、もう1部を保護者用に持ち帰ってもらっています。反抗期などで、親とうまくコミュニケーションが取れないとき、保護者用にもらった学級通信をリビ ングの机の上にポンと置いておくだけでも、ささやかなコミュニケーションになると考えているからです。もしも1部だけしか配布しなかったら、子どもたちの 多くは、親に見せずにしまってしまう可能性が高いのです。「保護者用にもう1部」となると、渡さなければならないという義務感のようなものが湧いてくるの で、リビングに置く可能性が高まると考えたからです。

学級通信がきっかけとなって、今まで以上に学校のことを夕食の話題にしてもらえればという願いを込めて作成しています。学校の話題が家庭内でも出れ ば、保護者も少しは安心できるはずです。そして、「学校のやり方に任せよう」という思いを抱いてもらえると考えています。だからこそ、同じものを2部渡す ようにしているのです。

以上で、学級通信に関する提案は終わります。次回は「教室にちょっと工夫を」提案させていただきます。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年11月13日 (木)

クラスづくりの提案(6) 学級通信のコンテンツ(3)どんな記事を載せればよいか

私はB4版の大きさで両面印刷の学級通信を作成しています。ワードで作成していますが、用紙設定はB5(B4両面印刷の分量ですので、B5で4枚分 の記事を書いています。)余白設定は上下20ミリ、左右20ミリにしています。ワードの初期設定の状態では、文書として出すには適度の余白ですが、学級通 信となりますと、余白が大き過ぎるような感じがしましたので、このような設定にカスタマイズしています。

それでは、内容について私の意見(提案)を書かせていただきます。まず、学級通信は子どもたちに日々の学校生活や学習状況を振り返ってもらい、明日 以降の学校生活に役立ててらうという役目があります。同時に、保護者にクラスの様子を報告する働きがあります。このことをお忘れなく。ですから、子どもた ちと担任だけが分る内容ばかりですと、保護者が蚊帳の外になってしまいます。だれが読んでも分りやすい内容にするため、表現方法にすることが大切なので す。ウチワで使ってい呼び方や略語は極力使わない方がよいと思います。

私の場合、担任のメッセージやコメントをトップストーリーの枠に掲載するようにしています。前にも書きましたが、始業式や入学式時のホームルームに の際、ここに掲載したコメントやメッセージを補足しながら読んでいくのもよいと思います。話がカチッとしたものになりますし、伝えたいことが漏れるという 心配もありません。

メッセージやコメントの内容ですが、始業式や入学式の際に発行される第1号には、この枠に担任の決意表明を書くとよいと思います。初めてのホームルームで話す内容をイメージしながら書いていくのです。

第2号以降は、その時々でのクラスの状況を客観的に分析し、どんなことが達成でき、どんなことが達成できなかったのか、生徒に振り返ってもらえるよ うに書いていくのはどうでしょうか。同時に、クラス内で起きたエピソードを、感情を込めて書いていくと生き生きとした文になりますし、文章全体にメリハリ が出てきます。

その他、行事が行われれば、その報告をしておきましょう。このコーナーは行事参加していない保護者にも理解してもらえるように、表現に工夫を凝らし てください。そして、行事を通して、どんなエピソードがあったのか、どんな成長が見られたのか、担任の感慨を記すようにしてください。行事を客観的に報告 するだけでは、つまらないと思います。

さらに、今後の予定や締め切りを伝えるコーナーを設けましょう。朝と帰りのホームルームは意外と伝達する内容が多いものです。その中でも特に重要と思われる内容については、学級通信の中にも掲載しておくと保護者にも正確に情報が伝わり、万全かと思います。

ところで、私は、年度によって(主に2年生の担任をもったとき)は、子どもたちにエッセイを書いてもらっています。ジャンルは何でもかまいません。 将来のこと、音楽のこと、ゲームのこと、スポーツのこと、時事的なこと・・・。ジャンルは非常に幅広いものになります。絵が好きな子は、学級通信に載せる ためだけに、絵を描いてきてくれたこともありました。エッセイを載せる年度は、これをトップストーリーの枠にもってきます。(担任のメッセージは次のコー ナー枠にスライドさせています。)

エッセイを掲載すると、学級通信がさらに生き生きしたものになりますので、是非、企画してみてください。エッセイを載せる効果としては、保護者がク ラスメイトのことを知る絶好の機会になることです。エッセイを載せたことがきっかけで、保護者会での保護者同士の会話が弾んだこともありました。

次に進路や学習に関する特集です。ただ、「頑張れ。頑張れ。」とエールを送っているだけでは説得力がありません。客観的なデータ分析が必要です。私 の場合、ベネッセコーポレーションが運営している教員向けサイト(ハイスクールオンライン)を活用しています。初めて担任を持ったときから、お世話になっ ているサイトです。

このサイトでは、データの分析方法をアドバイスしてもらえるだけでなく、クラス独自のデータを集約したものを学級通信の形で配布できるようフォー マットが用意されているのです。用意されたフォーマットの中に、クラスのデータ(平均)を入力すれば分りやすい表が完成します。他にもたくさんのアドバイ スやノウハウが掲載されています。

そして、忘れてはいけないのが「保護者の皆様へ」というコーナーです。これをラスト記事の枠に必ず掲載しています。これについては、、次回、提案させていただきます。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年11月12日 (水)

クラスづくりの提案(5) 学級通信のコンテンツ(2)常に掲載しておきたい学級目標

タイトル、サブタイトルと同じくらい大切なのは、学級目標をトップストーリーよりも前のスペースに掲載することです。せっかく、立派な目標を設けても、初日に伝えるだけでは、効果はありません。

大きく書いた学級目標を教室に貼っておくのもよいと思いますが、せっかく学級通信を出すのですから、いつも同じ位置に学級目標を掲載しておくことをお薦めします。できれば、トップ項目を載せるスペースの上の位置に掲載してみましょう。

学級目標は、1年間クラスを運営していく上でとても大切なものになります。前に書きました学級の「大きな柱」を細分化し、具体化したものが学級目標だと考えます。「大きな柱」となる目標を達成するためには、細分化された目標が必要です。それが、学級目標になります。

学級での活動は多岐に渡りますが、大きく、生活面と学習面に分けることができます。生活面での目標を2つから3つ、学習面でも目標を2つから3つ、合計4つから6つの学級目標を設けるのが適当ではないでしょうか。

新入生の場合は、学校生活に慣れていませんので、引っ張っていく意味でも、担任が学級目標を決めてよいと思います。ただ、2年次以降は、子どもたち も学校生活に慣れておりますし、昨年度の反省もできると思いますので、生活面、学習面、それぞれ1つから2つずつ、子どもたちに決めてもらうのがよいと思 います。ぜひ、子どもたちがホームルームで学級目標について話し合う時間を設けてみてください。

すべての目標を担任が決めるのではなく、子どもたちが決めた目標と融合させることにより、一体感のある学級目標が生まれるはずです。このような目標の方が、「達成しよう」とする意気込みが増すはずです。

私は2年次以降のクラス担任になる際、4月中に、学級委員長を中心とした「学級目標を決めるホームルーム」を開いています。数日前に、「学級目標を 考えよう」と呼びかけ、生徒に考えておいてもらいます。ホームルームの当日、冒頭で紙を配り、子どもたち一人ひとりに学級目標を書いてもらいます。予想以 上にユニークな学級目標の案が集まります。だじゃれになっていたり、格好良い標語になっていたり。大人が考えるより、ユーモアセンスを取り込みつつ、考え られた案が出てくるものです。子どもたちは、所属しているクラスを大切に考えています。ですから、その気持ちが冷めない4月中にホームルームを開くことが 大切です。

「学級目標を決めるホームルーム」、一見、堅苦しそうに思われますが、予想以上に笑いが絶えず、意見が活発に出て、盛り上がる会議になります。今まで話していなかった友だちとも話すきっかけになる場合もあります。

みんなで決めた学級目標が、学級通信が配布されるたびに目に入ってきます。はっとする生徒も出てくるはずです。この場合においても、学級通信を配る 際が、子どもたち一人ひとりにとって、同時にクラス全体にとって、仕切り直しになるのです。このような理由から、学級目標は、一番目立つところに、常に掲 載することをお薦めします。

次回は、「どんな記事を載せたらよいか」について、提案させていただきます。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年11月 9日 (日)

クラスづくりの提案(4) 学級通信のコンテンツ(1)考え抜いた意味のあるタイトル、サブタイトルをつけましょう

クラスへの思いを込めたタイトルにしましょう。くれぐれも「学級通信」や「○年○組」などという「ありきたり」のものはつけないでください。オリジナリティーもありませんし、面白味もありません。私は「学級通信の命はタイトルにあり」という信念をもっています。

あなたの個性、知性を十分にフル回転させ、考え抜いた、意味のあるタイトルをつけてみてください。つけたタイトルの理由をホームルームで伝えてみてください。子どもたちは、学級通信が配られるたびに、タイ トルを見て、タイトルがつけられた意味について考えてくれるはずです。タイトルは、読む人が毎回最初に目に入れる部分ですので、ワードで作成するのであ れば、ワードアートやイラストなどを駆使し、個性豊かなタイトルにすることを心がけてください。また、手書きで書くのもオリジナリティーがあり、面白いと思います。

タイトルの脇にはサブタイトルをつけることをお薦めします。サブタイトルにはタイトルを補う意味を込めてもよいですし、柱となる学級目標を掲げてもよいと思います。サブタイトルもタイトルとどうように1年間、変更せず同じ位置に同じフォントで配置しておきましょう。

これまで私は6回担任をしてきましたので、6つほどタイトル・サブタイトルをつけました。私は高校の教員ですので、このタイトルは小学生や場合によっては中学生向けではないかと思います。ただ、タイトルをつける上でのヒントになれば幸いです。

初めて担任を持ったのは高校2年生のクラスでした。この時は「Sophia」というタイトルにしました。そこに、「知的探求の心を求めて」というサブタイトルをつけました。 タイトルの「Sophia」ですが、これはギリシャ語の智慧や叡智を意味するソピアーから派生した言葉です。高校1年生の時に、自立(自律)心を構築した子ども たち。高校生活2年目となる今度は、知的な好奇心を持ってもらいたいという思いを込めてつけました。サブタイトルはそれを補う意味で「知的探求の心を求めて」にしました。

始業式後の最初のホームルームで、このことを子どもたちに伝えたのです。こうすることによって、ホームルームにも深みが出てきますし、同じキーワードを共有 することを通して一体感が湧いてくるのです。

2年目は持ち上がりで高校3年生のクラスの担任になりました。この年の学級通信のタイトルは「Supreme」でした。英語で「最高の」や「最上の「」を意味することばです。高校生活の最後の1年が最高のものとなるように願いを込めました。

3年目は、この年初めて出会った3年生のクラスを担任しました。この時は「Splendid」です。英語で「素晴らしい」という意味です。やや古くさい単 語なのですが、あえてそれにしました。1年きりの子どもたちとの出会いをお互いの人生にとって、忘れられない素晴らしいものとなるように願いを込めまし た。

4年目は、この年初めて出会った2年生のクラスの担任です。この年は「Smart」です。英語で「かしこい」「利口な」という意味です。勉強面だけでなく、内面から賢く利口な人になって欲しいという願いを込めました。

5年目は、持ち上がりで担当した3年生のクラスです。2年前、卒業式のホームルームで大泣きしてしまい、言いたいことを全部伝えられず、ただただ、泣きっ ぱなしのホームルームをしてしまった反省から、みんなで笑って明るく卒業できるように、卒業式の時に、もう思い残すことがない、すっきりした気持ちで卒業 式を迎えようという願いを込めてタイトルを付けました。(結局、その年の卒業式も 大泣きでしたが・・・。)

そして6年目となる今年は、初めての1年生の担任となりました。私自身も初めての経験が多くなるでしょうし、子どもたちも初めての経験ばかりの高校生活が スタートします。お互いがよいスタートを切り、子どもたちの高校生活が実りの多い充実したものになるように願いを込めました。

このように、その時々の担当するクラスの状況や私自身の心境に応じて、タイトルをつけていくとよいと思います。学級通信を配布するごとに、私自身も子ども たちもタイトルを目にして、初日のことを思い出すことができるのです。そして、再び、新鮮な気持ちで学校生活を送ることができるようになるはずです。

次回は、学級通信のコンテンツ、「学級通信にクラス目標を掲載する」ことについて具体的な提案をさせていただきます。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

クラスづくりの提案(3) 学級通信をつくりましょう

学級通信は、クラス経営を支える大変有効なものです。ホームルーム初日に第1号を配布し、その後も継続的に、節目節目に作成していくことをお薦めし ます。具体的な提案はのちほど、書きますが、大前提として、児童・生徒に読んでもらうことはもちろん、保護者にも読んでもらえるような工夫をするべきだと 思います。

教育活動というのは、学校=本人=保護者が手を携えて、目標に向かって進んでいくものなのです。ですから、学級通信を通して、保護者にも日頃の学級 の様子や、その時々の注意点を報告するべきなのです。保護者は、子どもたちが学校でどのような活動をしているのか、これからどのような行事があるのか、ど んなクラスなのか、どんなクラスメイトがいるのか、知りたいはずです。知ることによって、保護者の不安が解消される可能性は大きいはずです。

担任が常日頃から保護者との円滑なコミュニケーションを取ることをは大切なことです。しかし、保護者の自宅に電話をかけて報告することは、あなた自 身の負担になることは容易に想像できます。その上、保護者に対して思わぬマイナス印象を与え兼ねないのです。一生懸命が空回りする最たるものが、この「電 話によるコミュニケーション」だと私は考えています。

「自分の子どもが欠席したわけでもないのに、夜、担任から電話がかかってくる」。この場面を想像してみてください。保護者はどのような思いで電話に 出るでしょうか。「うちの子が何か問題を起こしてしまったのではないか」「迷惑をかけてしまったのではないか」など、不安な気持ちで電話に出られることで しょう。そのような思いの中、「特に問題はないのですが、近況報告です」という担任の声を聞いたとき、まず、ホットするでしょうけど、しばらくしてから、 「夜にこんな電話をしてくるなんて」と、かえって保護者にストレスを与えてしまう結果になるのです。

学級通信を定期的に発行し、クラスの近況報告や今後の行事をお伝えすることで、保護者との最低限のコミュニケーションが保たれるはずです。作成するのに時間はかかりますが、1軒1軒電話をかけるより効率のよいコミュニケーション手段であるはずです。

それでは、学級通信のコンテンツ(内容)をどうしたらよいでしょうか。作成する上で、いくつかのポイントがあります。
(1)考え抜いた、意味のあるタイトル、サブタイトルをつけましょう
(2)常に掲載しておきたい学級目標
(3)どんな記事を載せればよいか
(4)結びには「保護者の皆さんへ」のコーナーを設けましょう

次回は、学級通信のコンテンツ、「考え抜いた意味のあるタイトル、サブタイトル」に関する具体的な提案をさせていただきます。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年11月 8日 (土)

クラスづくりの提案(2) 柱になる目標を考えましょう

これから初めての担任となるあなたは、目前に迫った始業式や入学式を前にどんな思いでいるのでしょうか。おそらく初日のホームルームでどんなことを話すのか、イメージトレーニングされていることと思います。

新入生を迎える担任になる場合は、生徒・児童だけでなく保護者もいる前で挨拶をしなければなりません。ますます、緊張が高まってきます。あなたは明 日、たくさんの子どもたちの前で、保護者の前で、どんな話をするのでしょうか。まずは何から話すのでしょうか。結びはどのようにするでしょうか。何分ぐら い話すのでしょうか。

考えれば考えるほど、緊張感が増し、途中まで考えたことすら思い出せなくなってしまいそうです。

そんな時、大きく深呼吸してみてください。そして、これから担当するクラスを一言で言うと、どんなクラスにしていきたいのか。このことだけを考えて みてください。「クラスを担当するにあたって、これだけは達成したい。これだけは子どもたちに身につけてもらいたい」という最も大きな柱となる目標のこと だけに考えを集中させてみてください。

できれば、一人きりで新しい出会いのある教室へいき、教壇に立ち、だれもいない机を眺めながら、クラスの柱となる目標について考えて欲しいのです。 イメージがわきやすくなります。この教室はあなたと、あなたとともに学ぶ子どもたちが一年間過ごす空間です。一年間のうちで色々なことがあるでしょう。楽 しいことの数だけ、辛いことや苦しいこともあるはずです。それをあなたと子どもたちで乗り越えて、一つの目標を達成させるのです。たくさんの想いが詰まる 空間なのです。そして、来年の今頃は再び、この教室は今の状態になっているのです。

細かい目標や細かい注意点、テクニカル(技術的)なことは二の次でいいのです。不安になればなるほど、細かいことが気になります。テクニカルなこと に頭が行きがちになります。おおらかな気持ちで、これからあなたと過ごす子どもたちが1年間をかけて、「最低限これだけは達成してもらいたい」という願い について考えてみて欲しいのです。

では目標はどのようなものにすればよいのでしょうか。最低限達成できる目標ですから、難しい目標を設けるのは言語道断です。「一人ひとりが思いやり のあるクラス」でもいいですし、「人の痛みの分かるクラス」でもいいのです。いくらカッコいい目標を設定しても、1年後に達成できなければ、意味がありま せんし、それは、ただの「きれいごと」になってしまいます。

そして、初日に伝えた柱となる目標が1年間のクラス活動の節目節目で子どもたちとともに再度確認しあい、仕切り直しをしたり、さらなる飛躍に向けて 息を合わせたりすることを忘れないでください。これが実践できれば、クラス全体がとてもまとまりのある集団になっていくはずです。

私は性格上、緊張で言葉が詰まるということは生まれて一度も経験したことがありません。むしろ、このような場面では、色々なことを話したくなり、そ して早口になり、結局、何が言いたいのか、よく分からない話になってしまう傾向にあります。そのため、学級通信を作成することにしています。

もしもあなたが私と同じようなタイプなら、もしもあなたが、言葉に詰まりやすいタイプなら、学級通信をつくり、そこに、柱となるクラス目標を書いて みるとよいと思います。それを、初日に配布し、読み上げながら、少し、詳しい説明をしていくとよいのではないでしょうか。そうすると、言葉に詰まることも 防げますし、話しすぎて言いたいことが伝わらないという失敗を防ぐことができるはずです。ぜひ、学級通信を作成してみてください。

あなたは、担任を受け持つ教師として、どんな目標を設定しますか。それを分かりやすいことばにしてみてください。

次回は学級通信づくりのアイディアを提案します。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

クラスづくりの提案(1) はじめに

「クラスづくりの参考になりそうな本」はなかなか見つけられないものです。「学級崩壊」や「モンスターペアレント」の問題に関する本、「教育心理学」や「教育相談」に関する本はたくさんあるけど・・・。

先日、本屋でこんなことを思いました。

日頃のクラスづくりのヒントが書かれた本が少ないというのは、当然のことなのかもしれません。教員という仕事は、いわば、「職人」のようなところが ありますから。その時々のケースに応じて臨機応変に判断し、動いていかねればならないのですから。究極は、先輩「職人」の背中を見て 成長していくしかない世界なのです。

教科教育の中では、「正解」「不正解」の白黒をつけるテストがほとんどなのに対し、教員の仕事には、「正解」がないのです。ベテランの先生でさえも、過去のケースが通用しない場合があります。この仕事には「マニュアル」は 存在しないと言っても過言ではないのです。そのためなのでしょうか、マニュアル本がないのはもちろん、クラスづくりのヒントが書かれた本においてさえも、見当たらないのは。

しかし、新しく先生になる人がちょっとしたヒントを得たいと思い読む本があっても良いと思います。そこで、半人前ですが、高校の教師をしている私 が、日頃から実践していることや気をつけていることを書かせていただこうと思い、「教員を目指す皆さんへ」というカテゴリーを新たに設けることにしまし た。ただし、これから書かれる内容は「マニュアル」ではありません。あくまでも私が実践していること、考えていることです。ですから、読んでみて参考にな らならい部分は脳内でカットしていただいてかまいません。「これは使えそう!」と思ったところだけ、役立てていただけると嬉しいです。

そして私自身も、文字にすることを通して、これまでの活動を整理し、反省していきたいと考えています。

これから書いていく記事が、これから教員になる皆さんのホンの少しのヒントになれば幸いです。同時に、教壇に立っているあなた自分をイメージさせ、夢を膨らませてもらえれば幸いです。

このカテゴリー「クラスづくりの提案」は不定期に更新されます。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年11月 7日 (金)

幼稚園見学!

今日午前中に、幼稚園の授業を見学に行ってきました。幼稚園の授業を見るのは今回で2回目になります。1度目は、ざっと見せてもらった程度だったので、最初から最後まで見せてもらったのが今回が初めてとなります。

幼稚園の先生方、みなさん、本当にバイタリティーのある方々ばかりです。エネルギッシュです。朝、幼稚園の玄関に入ったところ、私たちに気づいた先 生が、とても大きな声で、そして、爽やかに「おはようございます!ご苦労様です!」。ニコニコしながら挨拶をしてもらった私も緊張がとれ、ニコニコして元 気よく、「おはようございます!」と返してしまいました。

幼稚園の先生方の1日は本当に忙しい。朝早くから幼稚園バスに乗車し、子どもたちを迎えに行きます。幼稚園に到着すると子どもたちをバスから降ろして、自由遊びの相手をします。

その後、集団行動の授業では、外へ出て、子どもたちとダンスをしたり、ゲームをしたり。

その後、中へ入り、教室の中での授業。今回見せていただいた授業は、粘土遊び。子どもたちを引きつけるため、メガネをかけたり、コックの帽子をかぶったり。そして、ピアノを弾いたり、歌をうたったり。

そうこうしているうちに昼食の時間。子どもたちの衛生面にも気遣いつつ、当番の子たちへアドバイス。

今日、お昼まで見学させていただいて、本当に頭の下がる思いがしました。「子どもが好きだから」という動機だけでは務められない仕事です。きっと先 生方も、学生のころ「子どもがすきだから」という理由で幼稚園の先生という仕事に興味や関心を持ち始めたことでしょうが、そこから、思いを深め、しっかり とした動機がないと続けられない仕事であると思いました。

今日の見学は、私自身の仕事の姿勢を見つめ直す貴重なものとなりました。私はこれまでも仕事に対して、自分なりに一生懸命取り組んでいるつもりですが、「もっとやれることはないか」「もっと改善できる点はないか」と職場へ向かう車の中で考えました。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年3月31日 (月)

新しい出会いを求めて!

この春、卒業したばかりの教え子からメールをもらった。
「明日遂に引越します。大学へ行っても頑張ります。」と書いてあった。
あぁ、いよいよ大学生になるのだなとしみじみとした思いに駆られた。
寂しい気持ちが募ってきた。勝手なことなのだけど、自分の元を巣立っていくのだなという思いがした。
でも、新しい出会い、大きく成長するための旅立ちなのだから、「頑張れ」ってエールを送らなければ、次の瞬間にはそんな風に変わっていた。
新しい出会いを求めて出発していく君たちへ。頑張れよ!
俺も、新しい出会いの中で精一杯頑張るから。
お互いに頑張ろう。
明日から新年度がスタートする。
明日の朝、1本の桜の木の前に立っている自分がいるはずだ。
新年度の朝に同じ場所に立つの、恒例になってきた。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年3月21日 (金)

子どもたちに心を温められる!

080321_210343 このところ、卒業生がよく来てくれます。そして、心温まることばを書けてくれたり、お気遣いをいただいたりする。毎日、両手にプレゼントをたくさん ぶら下げて家に帰ってくる状況だ。お小遣いを貯めて買ったプレゼントをいただくのだが、もうここまで来ると、申し訳なくなってしまいます。手ぶらで来てく れるだけでうれしいのだから、もう気を遣わなくていいのに。本当に申し訳ない思いでいっぱいである。
お菓子やゼリー、万年質、ケーキ、手編みのぬ いぐるみ、一緒に撮った写真の入ったアルバム、手紙・・・。もう、本当、気を遣わなくていいのに。ここまで来ると、本当に申し訳なくなってしまいます。遊 びに来るときは手ぶらで来てくれればいいんだから。(と、いってもこのブログ、見てないし。だいたい、URL知らないし・・・。)
ホントどうしよう。これで、お返しのプレゼントとかしたら、子どもたちの気持ちを無にしちゃうようなきがするし。新年度が始まればそれぞれの生活が始まるし、なかなか会えなくなるし。ホント、どうしよう。嬉しいけど、なんだか、すごく悪い気がします。
今日は受験の知らせを伝えに来てくれた子の前で声を上げて泣いてしまいました。もう、うまく気持ちが整理できなくて。

(写真は今日、いただいた手編みのぬいぐるみです。)

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年3月19日 (水)

感謝される!

感謝されたくてこの仕事をしている訳では全くないのですが、感謝のことばをかけてもらえると嬉しい気持ちになるのが正直なところです。このところ、 卒業生がよく来てくれます。今週も何人もの卒業生が来てくれました。忙しくてバタバタしていて、ゆっくりと話す時間がないのが残念なのですが…。

先日、夜まで仕事をしていたら、廊下で先日卒業した子たちが待っていてくれたのです。朝から来ていたのですが、自分が忙しい様子だったので、中に入 るのをためらって、また再びトライするのを繰り返してくれていたそうなのです。そして、とうとう夜になってしまったようなのです。(申し訳なかったんで す。)

グループで来てくれた子たち、一同で並んで、それぞれ、あらたまったことばを書けてくれたんです。「先生に出逢えて本当に良かった。この学校にして心から良かった。」ってマジな顔で言われました。

自分としては、一生懸命にサポートしてきたつもりですが、至らない部分もたくさんあったはずなので、正直、ここまで改まって言われ、恐縮してしまいました。でも、嬉しかったんです。これが正直なところです。

別に感謝されたくてっこの仕事をしているわけではないんです。少しでも人の役に立ちたいだけなんです。それ自体が喜びなんです。だけど、感謝されると、正直、うれしい!こちらこそ、そう言ってくれて、ありがとう。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年3月17日 (月)

大きなパンケーキ!

080317_213837 080317_213901 今日、卒業生のお母様に大きなパンケーキ(写真だと分かりにくいのですがとにかく大きいんです)をいただきました。自分は授業が入っていて直接お目 にかかることができませんでした。夜、そのお母様に電話すると、「売っているものの方がおいしいのは分かっていたんですが、是非、私の手作りのケーキを食 べてもらいたくて。キャロットも入っていて栄養満点ですからね」とおっしゃっていました。もう、感謝、感謝です。

家に帰り、早速、いただきましたら、何とも洋風の味なんです。大学4年の時にニューヨークのデリカテッセンで買ったケーキを思い出しました。これは、栄養満点。本当に美味しかったです。

ホント、嬉しかったです。ケーキをごちそうになったことも嬉しかったのですが、自分のことをちゃんと覚えていてくれて、それで、「食べさせよ う!」って考えてくれたことが嬉しかったんです。よく感謝していただくことが、多いのですが、実は、自分の方こそ、感謝、感謝なんです。

今日のケーキのエピソードに限らず、そんな嬉しいことが多々あるんです。卒業生が自分に会いに来てくれたり、変な差し入れをもって泊まりに来てくれ たり。卒業生の保護者の方が飲みに連れて行ってくれたり。娘が生まれたときも教え子のお家の方がお祝いをおくってくださったり。進路関係の行事があれば、 卒業生がはるばる東京から駆けつけてくれたり。それで、「遠いところ悪かったね。ありがとう」って言えば、「○○ちゃんのお願い断れないよ!」って返して きてくれて、しっかり、説明用のレジュメを作ってきてくれて…。

なんか、そういうのが嬉しい。ホント、感謝、感謝。
なんか、「おいしい」思いをしているなぁ、って思ってしまうときがあります。そんなときは、心の中で、自分に、謙虚、謙虚って言い聞かせています(笑)。

これからも謙虚さを忘れず、人に感謝する気持ちを忘れずに、自分らしく生きていこうと思います。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年3月 7日 (金)

サプライズの裏舞台!

先日の卒業式後のホームルームでの生徒からのサプライズ。「サプライズはこうして生まれたんだぁ」という証拠を入手いたしました。(笑)どこに証拠 が隠されていたかっていうと、うっかりものの生徒がシナリオが書かれたプリントを机の中に忘れてたまま卒業してしまったようなのです。

全員にシナリオが書かれたプリントが配られ、どのタイミングでどのような動きをするのか、どんなかけ声をするのか、それらが細かく書かれていたのです。
そして、当日は完璧なるサプライズを演出してくれたのです。

たまらなく嬉しい気持ちになりました。その反面、「この子たちはこんなに成長したんだなぁ」という感慨を抱きつつ、「もう自分のところから離れていき、次の成長ができる場に行かなければ行けない時期なんだな」というちょっぴりさびしい思いになりました。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年3月 2日 (日)

最後の手紙!

Dsc03336_2 リビングに飾られた35本のバラの花。今日は花瓶に移しました。35本のが一つの花瓶の中の水を吸っています。それを見るだけで、また、涙がこぼれ そうになります。どのバラも上を向いています。それが、巣立っていった子どもたちが未来に向かって歩んでいく姿に見えてしまいます。

今日は昨日のホームルームで読んだ手紙をご紹介させていただきます。

これは、最後のホームルームで読んだ生徒への手紙です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2008年3月1日。今日は卒業の日ですね。この教室で、みんなの前で話をするの、これが最後になりますね。そう考えただけで、胸の中がぎゅっと締めつけられそうです。これが最後の話になるのだから、自分も真剣に語ります。どうか、心に刻んでください。

 このクラスの多くのメンバーに 初めて出会ったのは、今から2年ほど前の、2006年4月のことでした。知らない子がほとんどで、初めのうちは正直、とまどいました。これからどんな毎日 になるのか、とても不安でした。きっと、みんなも、初めの頃、どんな先生なのか、不安に思っていたことでしょう。しかし、1ヶ月も過ぎた頃には、リアク ションが多く、個性豊かでとても「明るい」クラスになっていました。話を真剣に聞いてくれて、受け止めてくれる。たくさんのリアクションの中で、みんなを 笑わせながら、されど、真剣勝負で授業ができたこと、とても嬉しく思っています。文化祭では教育実習生と一緒になって、時間と手間をかけて成功に導いた 「○○Qハイランド」。○○に手話の振り付けを習い、ステージで発表した『モノクロ』のパフォーマンス。みんなで何度も話し合って決めた、オリジナリ ティー溢れる修学旅行。

3 年生になり、○○と○○が加わり35名となった3年○組。ここから、本格的な受験準備が始まりました。一人ひとりが将来のことを真剣に考え、努力してきた 日々。放課後残り、自主的に学習したり、不明な点は教科の先生のところに行き、分かるまで教えてもらったり。受験直前を迎え、みんなで励まし合って努力し てきた日々。みんな本当によく頑張りました。

学 生時代に「理想の教師像」というテーマでレポートをまとめたことがあるのですが、理想論になるはずのレポートが、現実のものになっていることを実感し、こ れ以上ないくらいの「幸せ」を感じる日々でした。私はみんなに支えられながら、充実した日々を送ることができました。あなたたちに出逢えて本当に良かっ た。ありがとう。人との出会いが、こんなにも素晴らしいものだということを実感させてくれたのは、そして私自身を大きく成長させてくれたのは、まさしく、 あなたたちなのです。

人は人の影響を受けて成長していくものです。どうか、これからも人との関わり、人との出会いを大切にしていってください。これまで出会った人々との絆を大切にするとともに、これから出会う人々との絆も構築していってください。

と ころで、人生は良いことばかりではありません。いやなこと、辛いこと、苦しいこと、それが全体の70%くらいを占めているのではないでしょうか。いやなこ と、辛いこと、苦しいことに出くわしたとき、どうか、みんな、空を眺めてみてください。この空は私たちと繋がっています。みんなの友だちとも繋がっていま す。大切な人たちと繋がっています。空を眺めながら、高校で過ごした日々、思い出してみてください。きっと、未来へのヒントが隠されているはずだから。同 じ空の下で、それぞれ、頑張っていこうよ。

そ れから最後に宿題を出させてください。それは「親への感謝、家族への感謝の気持ちを忘れないこと」です。この年頃だから、親への反発があるかもしれませ ん。親の意見を素直に受け入れることができないことでしょう。自分もそうでした。恥ずかしながら、自分に子どもが生まれて初めて、「親はどれだけ子どもの ことを心配しているか」が分かってきました。自分の力で生活できるようになってからでも良いから、たくさん親孝行、家族孝行してください。それが、18年 間育ててもらい、高校卒業の日を迎えられたことに対する恩返しになるから。絶対、忘れないで!まだまだ、語りたいことがあるけど、そろそろまとめます。

卒 業、おめでとう!人との出会い大切にし、豊かな人生を歩みなよ!辛くなったら空を眺めろよ!空はみんなと繋がってるから。同じ空の下で、みんな懸命に生き てるんだから。たくさん親孝行、家族孝行しろよ!俺のことも忘れんなよ!俺は、大好きなみんなのこと、絶対忘れないから!今まで本当にありがとう!卒業お めでとう!じゃあ、また会おうぜ!

――2008年3月1日 午前5時20分 旅立ちの朝に―― 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これは、最後のホームルームで保護者の皆様に読んだ手紙です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

本日は保護者の皆様にとりましても、卒業式ですね。まだまだ心配事が絶えないかとは思いますが、大学や専門学校に通うようになりますと、半ば「社会人」となり、いよいよ皆様方のもとから精神的に巣立っていくことと思います。

小学校・中学校・高校という枠組みの中での「学校生活」を卒業し、自分で学びの分野を選択し、自主的に勉学を究め、責任ある行動をとることが求められるようになります。そのような意味から、皆様方におかれましても、本日は、「卒業式」になるかと思うのです。

覚 えていますか?この子たちを授かったことが分かったあの日の喜びを。覚えていますか?初めて抱いたこの子たちの温もりを。覚えていますか?夜泣きがひどく て、なかなか眠らなかったあの夜のことを。覚えていますか?夜中に高熱を出し、急いで夜間外来に連れて行ったあの夜のことを。覚えていますか?小学校の入 学の時、子供用のスーツやワンピースを着たこの子たちと一緒に小学校の門をくぐったあの日のことを。覚えていますか?反抗期の時に、お互いが険悪なムード になったあの時期を・・・。

振 り返ってみますと、皆様方それぞれに、忘れられない場面や感慨があることと思います。18年間もの長い時間の中での「子育て」、本当にお疲れ様でした。私 は皆様方のことを、3歳になる娘の父親として、心から尊敬しています。この教室にいる誰もが思いやりのある子たちです。しっかりとした意志があり、地道に 努力できる子たちです。おごり高ぶることなく、謙虚に自分の力や資質を理解し、行動できる子たちです。

過 大評価だと感じられる方もいらっしゃるかもしれません。無理もありません。子どもたちはまだ、親への「甘え」や「照れ」のようなものがある成長過程にあり ますから、親に対しては「子どものまま」の振る舞いをしているかもしれません。しかし、担任である私の前はもちろん、学校生活全体において、きちんとした 社会的な振る舞いができる子たちです。自信をもって社会におくり出すことができる子たちです。私を気遣ってくれもします。「いつも、ありがとうございま す」「忙しいところ、すみません」「今、お時間、大丈夫ですか」。ちゃんと相手の立場に立って行動できます。これらは、18年間かけて、注がれた皆様方の 「愛情」に裏打ちされたものであると確信しています。

ま た、私との二者面談の中では、皆様方に対する感謝の気持ちを示してくる子も実に多かったのです。このことも覚えておいていただきたいと思います。「親に迷 惑をかけたくない」「親も心配してくれている」「親が○○だと言ってくれたんです」など。そのような場面に出くわすたびに、「私も皆様方のような親になっ ていきたい」という思いを強くました。

私 はもしかすると、いささか、「おいしい存在」なのかもしれません。「愛情」に裏打ちされたこの子たちのきちんとした行動を一番先に、一番近くで見られたの ですから。皆様方がそれを実感できるのは、この子たちの親に対する「甘え」や「照れ」が完全に消える頃でしょうから、もう少し時間がかかるかもしれませ ん。

さて、担任として、一生懸命に取り組んで参りましたが、至らないところがたくさんあったはずです。どうぞ、お許しください。そのような中で、本校の教育活動に対しまして、ご理解とご協力を賜り、ありがとうございました。

最後に、心から言わせてください。

こんなにもいい子たちに巡り合わせてくださり、本当にありがとうございました。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年3月 1日 (土)

35のドラマ!

Dsc03328 今日は卒業式。式が終わり、最後の ホームルームが始まったのは11時半を回った頃。自分のクラスのホームルームは、たくさんの先生方に挨拶をしてもらうスタイルをとっています。副担任の先 生や教科の先生のご支援がなければ、子どもたちはここまで大きく成長できなかったのだから、お世話になった先生に来てもらい、そこでスピーチをしてもら う。その後、私が、その先生がみんなを支えるためにどんな努力をしてくださったかをエピソードを交えながら説明する。こんな流れです。

先生方は献身的にクラスの子たちにアドバイスしてくれました。時間を割いて、他の業務を残業に回して。だから、そのことだけは最後に伝えておかない といけないと思って。心残りだったのが、化学の先生、社会系の先生、それに数学の先生に来てもらえなかったことである。社会系の先生と数学の先生はご自分 のクラスがあり、物理的に難しい状況であった。化学の先生はもしかしたら、廊下で待ってくれていたのかも知れないとあとで思った。バタバタした流れの中で の最後のホームルーム。それを覗いて、教室の中にお入りにならなかったのかもしれない。でも、本当にお世話になったんです。だから、是非、スピーチをして 欲しくて仕方がなかったんです。

ゲストの先生に来てもらった後、通知票を渡した。一人ひとりに前に来てもらうのだが、必ず、その子とのエピソードを話ながら進めていった。

その後、担任の挨拶。今回も手紙形式にした。初めに保護者の皆様への手紙を読ませてもらった。そして、生徒たちへのメッセージを読ませてもらった。 涙をぐっとこらえながら。何度も押し寄せてくる泣きそうになる波を抑えながら。保護者の皆様も泣いていた。クラスの子たちも泣いていた。これで良かったん だと思う。いや、これが良かったはずだ。

その時点で午後1時になっていた。とにかく夢中で進行してきたため、時間の感覚がおかしくなっていた。

終わりかけたとき、クラスの委員長から声が上がった。「私たちにも時間をください。」

「分かった。」

すると、委員長と副委員長が前に来て、子どもたちが主催するホームルームが始まった。何時準備したのか、何時の間に手元にあるのか、よく分からなかったの だが、一人ひとりがバラの花をもって教壇にいる自分のところに来て、自分に対するメッセージを言ってくれたのだ。そして、バラを手渡してくれた。それが 35回続いた。(クラスの子が35名なので。)目に涙を浮かべている子。大泣きしている子。色んな表情の子たちが、実に心のこもったことばを書けてくれ た。自分のことを、こういう風に見てくれていたんだ!っていうメッセージばかりだった。

増えていくバラの重さで、腕が痛くなっていた。それでも増えていくバラ。そして、最後に特大の花束が。「これはクラスからの花束です。」

自分は思わず、「意味分かんない!だって、今、バラの花、たくさんもらったよ。」

すると、委員長が「いいんです。これも、クラスのみんなからなんです。」

さらに大きな花束をいただき、もう、顔が隠れそうな状態になっていた。
そして、クラッカーが鳴り響いた。クラスの中が煙りのような白さに包まれた。そして拍手。

花束も嬉しかったが、何よりもメッセージに込められた気持ちが嬉しかった。ありきたりのメッセージは一つもなかった。愛を感じるメッセージばかり。胸を打たれた。打たれすぎて、頭の中で整理がつかない。

そして、クラスが一丸となって、感動するお別れの会を作ってくれた、その実行力が嬉しかった。別に、自分に向けてでなくても、嬉しかったはず。これ が、親に向けてのメッセージを言って、花を渡す形式でもうれしかった。自分がもらえたこととかじゃなくて、一丸となって、子どもたちだけの力で演出して いった感動的な場面。

まるで、ドラマのような時間と空間だった、と後で保護者の方に言われた。実際、自分でもそんな感じがしている。今でも夢だったのかな、って思う。でも、リビングの机の上には、写真にあるように、花束が。

クラスの子、35名。一人ひとりがそれぞれ、前に来てメッセージを伝えてくれた。それはショートショートフィルムのドラマ。35のドラマであった。

 

クラスのホームルームが終了したのは1時半を過ぎていた。

教室の外に出ると、他のクラスの子たちがたくさん待ってくれていた。終了予定時間を1時間もオーバーしているにかかわらず。みんな一言ずつメッセージをく れた。そして、写真撮影。今日は、何台のカメラの前に立ったことだろう。結局、自分のデジカメでは1枚も生徒と写真が撮れなかった。生徒のカメラのレンズ に目をやる回数がものすごかった。なんか不思議な気分になっていて、声が出なくなっていた。ただ、うなずいているだけの自分がいた。

今でも左腕が痛い。明日は完全に筋肉痛だ。

みんな、本当にありがとう。

・・・・・・・・・・・・
他にもエピソードがたくさんあった1日。後日、紹介したい。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年2月29日 (金)

きらきら光る!

今日は予餞会。もう、ことばにならないくらいの大成功でした。
それぞれの発表団体のパフォーマンス、みごとでした。

出場した文化部、ステージ上の短時間の中で見事な作品をつくっていました。ナレーション、音楽ともにとても感動的。

出場した運動部、完璧なパフォーマンスで、会場をどっと沸かせていました。会場が一つになった瞬間がありました。

出場した応援団、DVDの作品も内容がこっていて良かった。そして、卒業生へのエール、一人ひとりの心に響いていました。

顧問の先生方も細かなところまでご指導してくださり、たいへんありがたかったです。

そして、最後に書きたいのが、生徒会のみんなです。開始前から、自主的にまるくなり最終チェックを行っていました。

スタートしてから、司会と誘導、照明、音響、映像切り替え、すべて完璧でした。昨日まで怒鳴りまくられながらの準備とリハーサル。今日は、そんな場 面、まったくなく、一人ひとりが自分の役目をしっかり果たすことはもちろん、小さなハプニングにもすぐに対処し、テンポもよく、すごかった。

もう、ことばにならないくらい、すごかった。予餞会を成功させる、予餞会の意味をしっかり理解し、一生懸命になって、進行していく姿を見て、もう、何も言うことはないと思いました。

終わってから、ステージのところで片づけをしていた生徒会に、自分は語りました。

よかったよ。本当によかったよ。本気になればできるじゃん。ホント、見事だったよ。
なんでもそうだよ。勉強もそう。ちょっとやっただけで、 できない!とか言って諦めちゃだめなんだよ。できなかったら、できなかったところのちょっと前からやり直せばいいんだよ。今日のを自信にしなよ。これか ら、「できない」ことに遭遇したら、「できない」ところのちょっと前からもう一度やっていけばいいんだよ。そうすればできるようになるんだよ。みんなの中 で、「自分はできない」みたいな、レッテルを貼って生きてこなかったか?だけど、それは間違いだよ。今日ので分かっただろう。怒鳴られながら、できなかっ たところのちょっと前からサイスタートをして、できるようになるまで練習してきただろう。そうやって努力してきて、今日の舞台、大成功だっただろう。これ からは、自信をもってやっていけよ。

気づくと、メンバーの半数以上が泣いていた。大泣きしていた子も何人もいた。全員の目がきらきら光っていた。

自分はステージから立ち去った。するとしばらくして、メンバーの一人が何か言っていた。(聞き取れなかったんですけど)。すると、メンバーから拍手がわき上がっていた。

今回の予餞会を通して、生徒会の子たちに自信を持ってもらいたかったんです。勉強に対する自信、努力することに対する自信。そして、生きることに対する自信を持ってもらいたかったんです。

だから…。これで良かったんです。そう確信しました。

そして、自分の教師としての役目を再確認しました。これからも、「できない!」で終わらせるんじゃなくて、「できない」ところのちょっと前からやり直して、「できた」になるように、工夫を凝らしたアドバイスをしていこう!って。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

2008年2月28日 (木)

こちら側の努力!

今夜、ある方と会食をする機会があった。その方も教育関係の仕事をされているのですが、その方からいい話を伺うことができた。

「こちら側(つまり教師側)の努力や工夫次第で、生徒はどんどん伸びていく。変わっていく。『できない!』とかで片づけるのではなく、『できる』よ うに工夫したアドバイスや継続的な何かをしていこうよ。最近の教師は、『できない』ということばで、生徒がかかえる問題を片づけてしまう人が多いよ」。

何気ない話の中で、昨今の教育問題の話題になった。その中で、その方はこのようなことを話していた。自分も同感だと思う。一見、熱血話やドラマチックな話に思われそうだが、教師たる者、このようなポリシーを忘れてはならないと思った。

自分の方向性と同じ。というか、その方の方が、何倍も努力し、工夫した活動をしていると思った。これから、さらに自分のスキルを磨いていこうと決意するひとときであった。

・・・・・・・・・・・・・・・
さて、明日は予餞会(3年生を送る会)。自分は3年生の担任でもあるし、生徒会の顧問でもある。

生徒会のみんなは遅くまで残って、何度もリハーサルを繰り返していた。時々入る、私のかなり厳しい(怒鳴り声)に耳を傾け、本気でよいものを作り上 げようと一生懸命になっていた。この3日間で見違えるほど、良いステージになっていた。この成長スピードというか、進化のスピードには驚嘆である。生徒会 のみんな、本当に頑張っていた。司会の二人はリハーサルを終えた後、二人だけで打ち合わせもしていた。その姿が見えた時、私は部屋に入っていこうとしたけ ど、やめた。もう、任せられる。そう感じたから、やめた。

かなり厳しくアドバイスしてしまい、今となっては、申し訳ない気持ちになっている。明日、成功しても、失敗してしまっても、思いっきり誉めよう。自信を持っていいよ!って言ってやろう。

生徒会顧問として、大きく成長した子たちの姿を間近でみて、頼もしさを感じた。同時に、3学年の担任(送り出してもらう子たちの担任)としては、嬉しくて嬉しくて仕方がない。

・・・・・・・・・・・・・・・・
卒業まであと2日。子どもたちと実りの多い日々にしたい。

人気ブログランキングへ
いつも見てくださり、ありがとうございます。

«先に進まない!