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2010年10月 3日 (日)

つなげる力(書評)

藤原和博著
文藝春秋(2008年9月発行)

かつて杉並区立和田中学校の校長先生を務められた藤原和博氏の著書。この本を読んでやっとシステムや理念を理解し、共感することができたのですが、マスコミの報道的には、公立中学校が大手学習塾と提携して夜間の学習を行ったことで話題になりました。「夜スペ」ということばが新聞やテレビを駆け巡りました。記憶に新しい話題ですよね。

この本には、「夜スペ」のコンセプトやこれを立ち上げた背景などが書かれており、これを読めば納得できるものでした。簡単には説明できる企画ではなかったのだと思いました。マスコミはインパクトを与える報道をする傾向にありますから、出来事を端的に伝えようとしてしまう傾向にあります。すると、「誤解」を招いてしまう場合があるということ。

企業だけでなく、学校にも、「イノベーション」が必要な時代がやってきたなと思いました。既成概念だけにとらわれていると時代に乗り遅れてしまうというのを実感しました。新基軸を開拓していかなければならないと私自身感じました。

そのほか興味深かったのは「第3章 正解のない問題に取り組む」です。
以前、ブログ「教職を目指す皆さんへ」にも書きましたが、ここでは、TIMM型教育とPISA型教育の議論がされていました。TIMM型の教育から、PISA型の教育への大転換が求められているということを認識させられる章でした。

著書の中にもこのような形で説明がありました。

※従来型の学力
・読み書きソロバンの早さと正確さを基礎にした学力(多くの読者が主要教科の「学力」というときにイメージするもの
・正解を導くチカラ
・記憶力に依存して正解をどれだけ多く知っているかで勝負がつく
・情報処理力

※PISA型学力(未来型の学力)
・PISA(フィンランドが世界一)で問われる読解力や数学的なリテラシー
・世の中との関係でどれだけ試行錯誤したか、問題解決したか、思考技術を身につけているかで勝負がつく
・情報編集力

私は、完全に「従来型」での教育を受けてきました。その人間がPISA型の教育を施さなければならないのです。難しい使命であると感じています。私自身の意識を大きく転換しなければならないのです。



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